振り向いてください業くん (ページ15)

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第１４話ページ15

「落ち着いた？」

「うん」

少しして泣きながらだけど私たちは図書室を移動して学校裏に行った。

「ごめんね？急に泣いちゃって」

「さすがにびっくりしたよ。どうかしたの？」

「いや、何でもないよ？」

「俺には言えないこと？」

鋭いなおい！

「・・・・・ごめん、言えないや」

「そっか」

誤魔化すことは簡単だった。でも、業君に嘘はつきたくない。

その後は、一時間目をさぼり業君とおしゃべりをしていた。

キーンコーンカーンコーン

「あっ一時間目終わったね。教室行こっか」

笑顔で私の手を引き立ち上がらせてくれた。(←芝生に座っておりました

「つき合わせちゃってごめん」

「さっきからA謝ってばっかりじゃ～ん。大丈夫だって」

「ごめん」

「また謝るし、いつものポジティブさはどうしたの？」

「それもそうだね。ごめんじゃなくてありがとうだね」

「うん、そっちの方がいいや～」

業君はそのまま私の前を歩きだした。

やだ、この人ほんとにいい人。結婚しよう？

ガラガラガラッ

「Aと赤羽？遅かったじゃん。寝坊？」

「美穂ちゃんおはよ。まあそんなとこ」

「ふ～ん」

「あっ赤羽君とAちゃんおはよ！」

「千夏ちゃんおはよう」

「おはよ～」

業君ものんびりとした声で挨拶をする。

二人と軽く雑談をして授業を受けた。

昼ご飯は業君を捕まえて一緒に食べた。

千夏ちゃん、美穂ちゃん、私、業君というなかなか異様なメンツで食べた笑

そしてついに週末を迎えたのだった。(←時間進むの早すぎ

「はぁ、では行ってきます」

「行ってらっしゃいませ」

これから私は実家の方へ向かう。

まだ昼なのに実家まで電車で四時間ほどかかるから仕方ないよね。

迎えの車よこしてくれるって言ってたけどさ、絶対リムジンでしょ？そんなのが家の前に止まってたら目立っちゃうじゃん！！！

とりあえず短パンにＴシャツ、そしてカーディガンというなんともラフな格好で家を出て駅へ向かう。

「ん？」

前方によく知っている姿を見つける。

よし、飛びつこう！

「かっるっまくぅぅぅぅぅん」

思いっきり抱き着いたのに真顔でこっちを見ている。

「何してるの？」

「これから映画見に行くんだけど、Aはなんでいるの？」

「私もちょっとお出かけ！」

「それより暑苦しいから離れて？」

「笑顔で離れろとか言わないで？もっと強くギュッとしての間違いだよね？」

「とりあえず離れようか」

はがされた。解せん。