７４話 ページ28
一方その頃ウリエとメィジもシキに提案を持ちかけていた。
「なんでまた…。俺メンドイからパス。」
こんなことは想定内といったふうに、二人は目でコンタクトをとる。
「んなこといってねえでついてこいよ。てめえいっつも人がついてくるなっていてるときほどついてくるんだろうが。」
肩を組んできたメィジを払いのけ、作っていた作品を壊していく。
「何なの二人ともさっきから気持ち悪いよ…。何か企んでるんじゃない？」
図星といった表情をメィジが見せたがウリエがすかさず前に出た。
「レムってば蝶々と付き合ってるくせにまだキスもしてないんだよ。
この旅行をきにもうちょっと親密になってもらおうと思わない？」
「全然。」
「そしてあわよくば別れたのを見計らって僕が奪う。」
「てめえ、絶対そっちの方がメインだろ。」
「俺もうリツカに未練ないし…。余計キミたちがなんで俺なんか誘うのさ。計画すら伝えなさそうなのに。」
「そんなのてめえが余計なことしないように見張っとく為に決まってんだろうが！」
ナイスメィジ、とウリエは心の中で呟く。
性格に似合わず人の真意を見抜くのが得意なシキに見破られないか心配だったが、彼は納得したように頷いた後、作品を粉々にした。
「ふふふ、確かにあのレムが理性を無くすところを見るのもゾクゾクしそうだね…。」
ここ最近らしくなかったシキが久しぶりにらしさを取り戻したと思う。
といっても取り戻されては困るのだが。
「で、いつ行くの？」
「三日後だよ。ちなみに蝶々もくるから。」
「？？ウリエの蝶々の見分けに困るんだけど。」
「ヴァンパイヤと戦った女なんてあと一人しかいねえだろうが。遅れんじゃねえぞ。」
そう言った二人がいなくなった部屋に静寂が続いた。
「余計なことしなきゃいいけど…。俺は今のままの距離でいいんだ。壊してしまって、また離れるくらいなら…。」
消え入りそうな声でそうつぶやき部屋から出ていった。
シキが壊した筈の作品は元に戻り、誰もいない部屋をただ見つめていた。
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隠(プロフ) - BAT ENDではなくBAD ENDだと思うのですが…… (2017年11月3日 20時) (携帯から) (
レス) id: c4241e28be (このIDを非表示/違反報告)
あい - 凄く面白いです！更新楽しみにしてます。 (2016年2月7日 11時) (レス) id: c503bd2bf1 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀聖瑠(プロフ) - 雫石さん» ありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします (2016年1月27日 20時) (レス) id: 1f2f759d77 (このIDを非表示/違反報告)
雫石(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しませて貰っています！(*´ω｀*) (2016年1月27日 17時) (レス) id: 7d08b6c3ed (このIDを非表示/違反報告)
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