*2話* ページ4
「Aさん、入って」
パティ先生が戸口の方を見てうながすと、見たことのない制服をきた女の子が恥ずかしそうにうつむきながら教室に入ってきた。
「月の国からきたAさんです。今日からみんなと一緒に勉強することになりました。では、自己紹介よろしくね。」
パティ先生がそういってほほえみかけると、その子は
「ハイ」
と小さく返事をして顔をあげた。
そのとたん。みんなからいっせいに感嘆の声があがった。
肩ぐらいまでたれたサラサラの金色に近い茶髪、
雪のように白い肌に細い手足。
おまけに、足も長く顔も小顔。
そして、透き通るような金色の瞳。
あたしでも、見たことがあるぐらい有名のモデルだった!
アリサちゃんやユイちゃんは大はしゃぎ。
男子はだれもさわがず、ポカーンと口をあけて見とれている。
「初めまして、Aです。月の国から転校してきました。どうぞ、よろしくお願いします」(ニコッ
「じゃあ、Aさんは_____そうね、チトセくんの隣があいてるわね。」
パティ先生がパチンと指を鳴らすと、あいていたチトセのとなりに机とイスがあらわれた。
Aちゃんはニッコリしながら返事をすると
歩いていった。
「なんか、絵になるふたりだね〜」
アリサちゃんは、ひやかすように指でカメラのファインダーを作ってチトセとAちゃんを眺めた。
「う、うん…」
あたしはなんだか複雑な気持ちで席へ歩いていく
Aちゃんを見つめていた。
チトセのとなりかぁ。
チラッっとチトセの方を見やった。
すると、チトセは前にきたビアンカちゃんが学校にきた時みたいな顔をしてとっても驚いた顔で、あるいてくるAちゃんを見ていた。そして、
「A…久しぶりだね」
チトセのつぶやいた言葉に、クラス中はどよめいた。
Aちゃんはチトセの前で立ち止まると
「ちーくん!覚えてくれてたんだね!あたし、嬉しいっ」ニコッ
チトセとAちゃんって知り合いなのー?
チトセのすこしてれくさそうにわらう顔を見て、あたしはなぜかふいに胸が苦しくなった。
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瑞飴瑠海(プロフ) - オリジナル作品ではないため、オリジナルフラグをお外しください。 (2015年12月30日 17時) (レス) id: 1a7292f5da (このIDを非表示/違反報告)
コーネリア - まねですか? (2014年7月3日 14時) (レス) id: 0e0e8c3d06 (このIDを非表示/違反報告)
nene?(プロフ) - マカロンさん» はい。容姿は違いますけどね。 (2014年1月28日 23時) (レス) id: 5e40fc4f49 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 水の国の王女にそっくりですね (2014年1月20日 20時) (レス) id: dcc4bebb94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nene | 作成日時:2013年6月18日 18時