番外編〜依頼〜 ページ10
「彼奴主張行っちゃったね。」
Aが去って２時間後、ラクが伸びをしポツリと呟いた。
「依頼は来ないし…」
テディ太もテディ太で怠けている。
「つまらないよぉ…？レオをスムージーにしたくらい。」
イドラもイドラでこのザマだ。
二階建てのこの建物は一階がレプトと禄朗が営業していている喫茶店で、ふたりは其方に回っている。
そしてそれ以外の皆はこのままぐーだらしているぐらいしか、今現在やる事がないのだ。
暫くぐーだらしていると、カツンカツンと軽やかに階段を上る音が聞こえ見れば来客がドアを開けたのだ。
「妖霊探偵團って…ここ？」
聞く声、外見ともに少女だ。
皆は急いでだらけていた姿勢を治直す。たとえ誰であろうと客は丁寧に扱えと言われているからである。
「いっ…いらっしゃい！！」
急いでティアは少女に挨拶をした。ラクは乱れたスカートを但し台所へ向かう。
「……あってるみたい…ね」
少女はふぅとため息をついた。
目つきは良くないが、肌は白い目は綺麗な深海の色、髪は見てでもわかるサラサラした髪だった。
服は此処等では見ない深緑色の珍しいセーラー服を身にまとっている。
そんな少女は今、ソファーに腰を下ろし周りを見渡していた。
「それで？どんな用件で？」
一番人当たりがいいであろう辻が優しく少女に聞いた。
少女は、ただ下を向いてこちらの様子を伺う。そして黙り込んでしまった。
「えっと。」
辻が困っていると、東が優しく少女の手を掴み云う。
「何があるんだよね？短くしなくてもいいから話してごらん？」
と微笑んだ。すると効果があったのか少女は重い口を開いた。
「…私をどうにかして。」
目を見て、少女は云った。
「どうにかって？」
何をどうにかしろというのだろうか。と東は首をかしげた。すると、少女は小さな口を動かした。
「―私は、人間のドッペルゲンガーなの、これで意味がわかったでしょう？」
まるで東が思ったことに答えるかのような口ぶりだった。
少女は話を進めた。
「私は、本体を殺したくない。」
…ドッペルゲンガーとは七不思議の一つとでも言うべきか。
自分の分身が現れ、その分身と目が合ってしまうと死んでしまう、そんな七不思議だ。
少女はその分身を自分と云った。
「本当はドッペルゲンガーは意思を持たない、けど私は昔本体に助けてもらって意思ができた。
…私は彼女を助けたい。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
太宰紅峰 - 和華さん :最後の最後まで誤字…すみません。はい！全力で応援しますね。頑張ってください！ (2015年8月18日 18時) (
レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)
和華(元・ティティア)(プロフ) - ……ここまでお疲れ様でした。作品が終わるのはさみしいですが、この言葉を送ります。「思えば遠くへ来たなあ……」パクりとか言わないでくださいねっ☆(某有名な映画タイトル) こちらはこれからも頑張りますので！ もう少しですが見てやって下さると嬉しいです。 (2015年8月18日 17時) (レス) id: bc9e5537da (このIDを非表示/違反報告)
和華(元・ティティア)(プロフ) - 永羽君マジイケメン！ ……主人公ちゃん、どういうことでしょうか？ 説明文に「左は、今の〜〜」は解るのですが、またしても「左側の〜〜」と書いてあるので。「右側」、の間違いではないでしょうか……？ あっ、私の理解力の足りなさならごめんなさい！ (2015年8月18日 17時) (レス) id: bc9e5537da (このIDを非表示/違反報告)
太宰紅峰 - ここまで読んでくださり、ありがとうございました！返信頑張って下さい。 (2015年8月18日 15時) (レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)
太宰紅峰 - 和華さん :２つの作品は読んでます！如月駅は作品を見る前に知っていました。私の名前は目を瞑って本をパラパラと捲って出てきたキャラが[太宰治]と[紅峰]だったのでくっつけました。世界寿命と夏目との重なる部分があったのならごめんなさい。続きます。 (2015年8月18日 14時) (レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：太宰紅峰 | 作成日時：2015年2月4日 9時
