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番外編〜猫〜 ページ16

ドッペルゲンガーside

少女のほっぺたの空気を逃がして、生けてある鈴蘭と勿忘草の花を見る。
まぁ、私が生けた花だが。
「…そういえば、久しぶりに聞きたいなぁ猫ちゃんの話。」
少女はほんのりと、しっかり口にした。
「…猫?」
東は首をかしげた。
「うん。この子がたまに話してくれるの。」
少女は私の方を向いた。気配でわかるらしい。
私は、ひと呼吸置くと少女にむけて話始めた。
「あるところに、ある女の子に飼われていた猫がいました。猫は女の子が大好きです。きっと、女の子もそうです。…あるひ、猫と女の子は家にいました。そこに強盗が押し入り女の子を殺そうとしています。強盗は高く、刃物を振り下ろしたその刹那でした。ニャンニャンにゃんッ!!!と、猫の声が響き気が付けば、猫は強盗の首に噛み付いていました。強盗は抵抗して猫を刃物で刺しました。が、それでも猫は離れません。まるで、女の子を守ると笑っているようにも、見えました。

…しばらくすると、強盗は、たおれ動かなくなりました。猫はピクピクと、動いています。女の子は猫に縋ります。」


『いや、嫌よ、嫌!死んじゃ嫌よ!ねぇ、ねぇねぇ!どうして…?私を、ねぇ…嫌よ!死なないで!死んじゃ…いやだよぉ…』
女の子が何度も叫ぶなか、猫は言いました。
『貴方と、出会えて、幸せです。』


少女は、花の種を植えました。猫を思い、精一杯。
植えた花の、花言葉は―私を忘れないで。」

私は喋り終えると、少女は笑顔で言う。
「私、このお話、好きなの。きっと死んでもわすれない。」
「…ふぇ?」
隣から間の抜けた声がする。…どうやらラクらしい。
「死んでも、わすれないって?」
すると、少女は微笑み言う。
「言ってなかったっけ?…私あと余命三ヶ月なんだよね。元々体弱くって!でもこんな元気!!!」
隣をみるとユースが真顔で固まっていた。
まぁ、そうなるな。

番外編〜結末前夜〜→←番外編〜包帯少女〜



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設定タグ:Neru家 , 探偵 , てにをは   
作品ジャンル:ミステリー
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太宰紅峰 - 和華さん :最後の最後まで誤字…すみません。はい!全力で応援しますね。頑張ってください! (2015年8月18日 18時) (レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)
和華(元・ティティア)(プロフ) - ……ここまでお疲れ様でした。作品が終わるのはさみしいですが、この言葉を送ります。「思えば遠くへ来たなあ……」パクりとか言わないでくださいねっ☆(某有名な映画タイトル) こちらはこれからも頑張りますので! もう少しですが見てやって下さると嬉しいです。 (2015年8月18日 17時) (レス) id: bc9e5537da (このIDを非表示/違反報告)
和華(元・ティティア)(プロフ) - 永羽君マジイケメン! ……主人公ちゃん、どういうことでしょうか? 説明文に「左は、今の〜〜」は解るのですが、またしても「左側の〜〜」と書いてあるので。「右側」、の間違いではないでしょうか……? あっ、私の理解力の足りなさならごめんなさい! (2015年8月18日 17時) (レス) id: bc9e5537da (このIDを非表示/違反報告)
太宰紅峰 - ここまで読んでくださり、ありがとうございました!返信頑張って下さい。 (2015年8月18日 15時) (レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)
太宰紅峰 - 和華さん :2つの作品は読んでます!如月駅は作品を見る前に知っていました。私の名前は目を瞑って本をパラパラと捲って出てきたキャラが[太宰治]と[紅峰]だったのでくっつけました。世界寿命と夏目との重なる部分があったのならごめんなさい。続きます。 (2015年8月18日 14時) (レス) id: 540c5db925 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:太宰紅峰 | 作成日時:2015年2月4日 9時

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