音流家妖霊探偵團弐~Nerukeyoureitanteidan ni~ (ページ8)

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記憶のあの子とお母さんページ8

「まぁ、取り合えず今日は店じまいしてるんだ。勝手な事はできない。だから明日また此処に来てくれ。……お前、名前は？」
「私？私は道川沙苗(ﾐﾁｶﾜｻﾅｴ)っていうの。」
「そうか、沙苗。私は青水Aって云うんだ。」
「青水…A。いい名前だねぇ。」
そういって彼女は帰っていった。

沙苗が帰ってしばらくした。赤飯乗せた饅頭も食い終わり、また何もやることが無くなってしまった。
「何しようか。」
本格的にあの子の写真を探しでも、するか…？
「まぁやることも無いし、良いか。」
自室に行き、本棚のアルバムに手を掛けた。ペラペラと頁を捲る。
すると、いきなり声が頭に響いてきた。
『何で、Aちゃんにもひどいことするの…？！』

『せいすいは、かかなしごだなぁ、あいつと同じでさぁ』

『いつもきものきててゆうれーみてぇ』

『だいじょうぶだからっ！ぼくがAちゃんをまもるんだって…』

『しゃべれなくなってさらに気持ち悪いなお前。』

『本当に、いい加減にしろよ…やめろっつたろ…？』

『大丈夫、大丈夫。Aはかかなしごなんじゃないよ。だって私がいるじゃないかい。ねぇ』
お母さんの声がする。

『なにいってるの？！いないものがいるとかって！気持ちわるいよ。』
何で…お母さんは此処に…！
『カカナシゴ、なのに何もないところにお母さん、お母さんって……怖いよ！』
…………………………えっ？
「お母さん…？カカナシゴ…？」
かかなしご？母親が居ない？
……でも私は神社の子でお母さんが居て…
『何もないところにお母さん、お母さんってｰ！』
お母さんはｰ
『いい子だね、A』
別の女性の声がする。誰だか分からない、けれど安心する、そんな声。
『歩けたね。偉い、またお父さんに会いに行こうね。』
ｰうん！ままっ！

♪♪♪♪♪♪♪
安定の意味フすみません。