音流家妖霊探偵團弐~Nerukeyoureitanteidan ni~ (ページ41)

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梦2 ページ41

永羽と認めた瞬間、目が眩んだ。
そして、眩みが解けると見えたのは神社の昼間の光景。
遠くー森の方から小さい子の声が聞こえる。
近くには、永羽も"お母さん"も女の子も居ない。
少し気になり、声の方に歩いていく。すると
「おまえ！くらいくせにきものきてて、ゆーれーみてぇ！」
「んだよ！なんかいえよ！！！」
「ばーけもの！かかなしごぉ！すてご！！」
見れば知らない男子が女の子をいじめている様だ。…まぁ私は、何もできないのだが。
女の子は石を投げられても、頭を抱え泣いているだけで何も言わなければ、動きもしない。
「おい！止めてやれよ！」
私は大声で男子を怒鳴り付けた…が聞こえても居ないらしく、反応も示さない。どうにか出来ないものか？と考えても、何も浮かばない。するとー
「お前らやめろっていったろ？！」
女の子の間に割って入って、男子を睨み仁王立ちし女の子を守るように手を広げる永羽の姿だ。
「いい加減…やめろってたろ？！いじめるんだったら、変わりにぼくをいじめろよ！！」
その目はハッキリと怒りに満ちていて…。
「なんだよ！おまえ生意気なんだよぉ！」
といじめっこ達と取っ組み合いを始めた。
女の子は…
「とわくんっ！…だいじょうぶだからケンカしないで！！」
永羽を止めようとしたのか、永羽にしがみついたがするりと避けられてしまっていた。
「……そうだ」
私は永羽の事を思い出した気がした。
…確か永羽は、素直で…優しいが感情が酷く高ぶると、誰も止められない男の子だったんだ。
それを思い出すと、他のことも簡単に思い出した。
過去にこんなことが合ったんだ。その時に…永羽は怪我をしたのに、私を攻めることもなく笑って慰めてくれたんだ。

そんな事を思い出した途端、またしても目が眩んだ。