7枚目 ページ9
「そんな訳なので」
「渡っちを尾行してみよう！」
「アホ及川」
「俺だけ！？マッキーは！？」
時は早くも放課後。
俺こと及川を含めた3年生+2年生は、渡っちを尾行する事にしたのである！
「でもさでもさ、岩ちゃんだって本当は気になってるよね！？渡っちの好きな子とか気になるでしょ！」
「後輩のプライベート探ってどうすんだよお前は」
「面白そうじゃん！」
「潰すぞ」
「すいません！」
けど、気になるのは本当なんだもん！
「…まぁ、気にならない訳ではないけどなぁ」
「流石まっつん、俺らの誰よりも早く渡っちの異変に気付いただけの事はある！」
「もしあいつが恋をしてるなら、応援するのが先輩ってもんでしょうよ」
ニヤニヤと笑うまっつんに、岩ちゃんは深いため息をついた。マッキーはまっつんと似たような感じで、矢巾は苦笑。狂犬ちゃんに至っては凄くめんどくさそうである。
「おい、騒いだらあいつに見つかるぞ」
「狂犬ちゃん冷静だね！」
「及川ウルセェ」
そんなこんなで病院に到着。
「やっぱデカイなーここの病院。俺の母親、胃潰瘍になった時ここに入院してたわ」
「まっつんのお母さんどうしたの…」
「父親と大喧嘩の末胃に穴が空いた」
「怖っ」
松川家の闇を聞いた所で、もう一度渡に視線を向ける。
「あれ、あいつ受付してすぐ中庭行ったぞ」
「コートで遊ぶんじゃないですかね？バスケコートとかならあったと思いますよ」
「いやでも足首怪我してんのに…あ」
中庭に行った渡の後を追いかけると、渡は芝生に座ってる女の子に声をかけた。
コエ ヲ カケタ ！
「渡が、渡が女子と話をしている…！」
「ほれ見ろ俺の違和感は当たってたじゃねぇか…しかも地味に女の子可愛い…！」
ちなみに俺達は、遠方の壁から覗き込んでいる状態である。
「あ、何か出しましたよ」
「…あれ？」
女の子の隣に座った渡が鞄から取り出したのは、マッキーがあげたリンゴ味のシュークリームだった。
「よっしゃ、俺の作戦大成功！」
「え、ちょ、女の子めっちゃ目キラキラしてる。可愛い」
「お？渡から手渡しでもらって…？」
「袋をあけて…？」
パクッと。
「「「食べたー！！」」」
「お前らうるせぇ」
「だって岩ちゃん見てよ！何あのもきゅもきゅって食べてるの！小動物じゃん！」
「渡はあぁいう小動物みたいな子が好きだったのか…」
「渡幸せそうですね…周りに花が舞ってますよ」
そんな俺達の観察は、渡がリハビリに行くまでずっと続いていた。
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ユグド(プロフ) - 18↑さん» コメントありがとうございます！ハイキューは初めて書いたのですが、楽しんでもらえて何よりです！ (2018年12月20日 11時) (
レス) id: 67fea2266c (このIDを非表示/違反報告)
18↑ - 連載当初からずっと読ませていただいております。とても面白くて、更新される日をいつも楽しみにしています！ (2018年12月20日 9時) (レス) id: 42ad75da4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユグド | 作成日時：2018年12月13日 20時
