9枚目 ページ11
「……連絡先？」
「そう！連絡先！」
あの後。
中庭で待っててくれてた雪ちゃんに、俺はダメ元で連絡先を聞く事にした。
もう来なくても大丈夫という事は、ようやくバレーが出来るという事。バレーが出来るという事は、ここに来る事がなくなるという事。
つまり、もう雪ちゃんに会えなくなる。
簡潔に言って嫌だ。俺はもっとこの子と話がしたい。この子の絵だってもっと見たいし、この子が笑う所をたくさん見たい。
もっと、雪ちゃんと一緒にいたい。
「……えっと」
「！」
「私、スマホじゃないよ」
パカパカのやつ。とジェスチャーしながら雪ちゃんは言う。
…つまり、ガラケー。
「じゃ、じゃあ、メルアドと電話番号は！？」
「大丈夫、だけど」
「交換出来る！？」
「出来る、けど…」
(よっしゃぁぁぁぁ！！！！)
心の中で叫んでガッツポーズ。
何か引かれてる気がしないでもないけども！！
「…どうやって教えるの？」
「え。あ、えっとね…」
そのまま雪ちゃんにレクチャーしていって、彼女の連絡先をゲット。
「…これでいい？」
「うん」
「…そ、っか」
雪ちゃんは小さな声で呟くと、ガラケーを手に頬を緩めた。
…ほんと、可愛いです。
「…これ、いつ電話とかやっていいの？」
「え、いつでもいいよ。好きな時に連絡してほしい」
好きな時、と雪ちゃんが繰り返す。
今更だけど、雪ちゃんは俺の言った事をよく繰り返すクセがある。まぁそう言うところも可愛いんですがね。
「電話、いつしてもいいの？」
「いいよ」
「…いいの？」
「いいってば。あ、でも部活とか風呂入ってたりとか、出れない時もあるからそこはお願いね」
「…ん」
ん、だって。可愛いかよ。
「…そういえば、今日雪ちゃんのお母さん遅いね。何やってんだろ」
「…ねぇ」
「ん？」
「……ありがとう」
拝啓神様。
雪ちゃんと俺を出会わせてくれてありがとう。
今日も今日とて雪ちゃんが可愛くて俺は幸せです。
「あいつまだ連絡先交換してなかったのかよ」
「幸せそうだな…」
「リア充爆ぜろ」
なお、まだ覗いていた先輩達は、後日全力でぶん殴っておこうと思います。
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ユグド(プロフ) - 18↑さん» コメントありがとうございます！ハイキューは初めて書いたのですが、楽しんでもらえて何よりです！ (2018年12月20日 11時) (
レス) id: 67fea2266c (このIDを非表示/違反報告)
18↑ - 連載当初からずっと読ませていただいております。とても面白くて、更新される日をいつも楽しみにしています！ (2018年12月20日 9時) (レス) id: 42ad75da4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユグド | 作成日時：2018年12月13日 20時
