いつか見たあの場所へ行こう ページ2
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高校生になって2ヶ月が経とうとしていた。
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友達もできて、勉強にもやっと追いつけるようになって、新しい環境にだいぶ慣れてきた。
そんな、5月下旬の放課後。
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ミオ「ねぇ、A！今日出た数学の宿題、なんだっけ？」
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仲良しのミオが、てへって笑いながらわたしのところに来る。
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「もう、また聞いてなかったの〜？笑」
ミオ「だってさ〜、アイツに邪魔されたんだもん！笑」
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ミオが親指で、ほらあれ、って呆れた感じで指す先には
満面の笑みでこっちを見てる相葉くん。
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「あ、手振ってるよ！笑」
ミオ「…笑 もう言葉が出ない」
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そんなこと言いながらも、楽しそうなミオの横顔を
きっと相葉くんのこと好きなんだろうな〜。いいなぁ。って微笑ましく眺めながら
数学の宿題を黄色の付箋にメモして、渡してあげた。
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バトミントン部のミオと、バスケ部の相葉くんにさよならをして
帰宅部のわたしは、まっすぐお家へ帰る。
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自転車で20分。家に着いたら、お母さんのおかえり〜っていう声に
ただいま〜って返事して、すぐに自分の部屋にかけこむ。
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そして、制服から着替えて、机の横に飾ってるカメラを持ったら
「いってきま〜す！」
行ってらっしゃ〜いってお母さんの呑気な声を聞きながら家を飛び出した。
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これがわたしの日課。
カメラマンのお父さんの影響で、物心ついた頃からカメラを構えていたわたしは
家の近くにある河川敷で素敵な写真を撮るのが大好き。
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そのために部活にも入らなかったし、委員会もなんとか免れた。
この時間が一番幸せだから。
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耳にイヤホンをさして、iPodの電源をONにする。
大好きな音楽が流れたら、カメラのファインダー越しに見える世界はより一層輝いて見えて。
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無我夢中になってシャッターをきった。
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もう日も落ちかけて、そよ風に揺れるシロツメグサもオレンジから白色に戻る頃。
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「〜〜っあぁ、やっといいの撮れた！」
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ってひとりで喜んでたら。
後ろで聞こえた、優しそうで少し高めの男の子の声。
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「…あ、今日もいる」
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薄い唇を小さく動かしながら、ふっと微笑む彼は、わたしと同じ学校の私服を着ていた。
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みーる(プロフ) - 369Cocoaさん» Cocoaさん、励ましのコメントありがとうございます！(*´∀｀*)そんな風に思っていただけてるなんて、嬉しい限りです。本当に、こんな作品にお付き合いいただいてお褒めの言葉までいただいて。夢のようです！これからも私らしく頑張りますので宜しくお願いします！(*^^*) (2016年6月4日 0時) (
レス) id: 3f7486cc04 (このIDを非表示/違反報告)
369Cocoa(プロフ) - みーるさん、初めまして。いつも作品を読ませて頂いてます( *´艸`)みーるさんの作品の描写がとても綺麗で読んでいて「なんて素敵な作品を書く方なんだろう」とずっと思ってました。なかなかコメントも出来ない小心者ですが、いつも素敵な作品をありがとうございます。 (2016年6月3日 23時) (レス) id: 079fac21ec (このIDを非表示/違反報告)
みーる(プロフ) - ゆかりさん» コメントありがとうございます(*^^*)本当に素敵な方ですよね(*´∀｀*) (2016年6月3日 15時) (レス) id: c7d9e069d9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 二ノ大好き愛してる (2016年6月2日 17時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーる | 作成日時：2016年5月29日 19時
