1 *Shori ページ1
「勝利…私達別れよ…」
彼女の奏からの一言。
薄々勘付いてはいた。
奏には俺じゃない好きな人がいることを。
勝「うん。わかった」
でも、なんでだろ。悲しくない。
そんなとこ思った自分が嫌になる…
浜辺でも散歩しよ…
勝「ん?」
浜辺には誰かがいた。
もう20時だけど…。
誰だろ?子供だよね?この町大体顔見知りだから
わかるはずなんだけどな…
誰かさんは水遊びしてる。
水を蹴ったり?
勝「ねぇ」
『え?』
その子が振り向いた瞬間、
潮風が吹いてサラサラの髪の毛が舞い上がる。
吸い込まれそうなグレーの瞳に
透き通るような真っ白い肌、
一瞬にして目を奪われる。
『えーと…?』
勝「え?あ…何してんの?」
『…遊んでる?笑』
彼女はふわりと微笑む。
不意にも少しだけ可愛いと思った…
さっき別れたばっかだぞ……
パシャッ
勝「…冷たっ。っておい。笑」
『んふふっ。さっきの顔より笑ってる方が良いよ?』
さっきの顔って…
別れたばっか、って思ったとき?
え、そんな変な顔してた?
ていうかさ…
勝「めっちゃ濡れたんだけど…笑」
『もっと濡れちゃえ!笑』
パシャッ
勝「…やったな!笑」
パシャッ
『冷たっ!笑
もう!仕返し!!』
パシャッ
勝「3回目なんですけど〜……?笑」
『めっちゃ濡れてる〜。笑』
勝「笑い事じゃないっての…」
『ふふふっ。…あ、髪の毛――』
“きゃぁっ!”
危なっ!
勝「セ、セーフ……」
っちゃ、セーフなんだけど………
やば……
抱き止めたのは良いものの
顔と顔の距離
わずか5cm。
『あ、ごっごめんなさい!///』
勝「い…や……別に…///」
…。
沈黙。(=_=)
『えと…名前は…?』
勝「…佐藤勝利。君は?」
『
勝「うん。えーと宇海さんは?」
『明日から…華咲高校通う』
一緒だ。
勝「転校生?」
『そうなる。笑
あ、そろそろ帰るね。あと、Aで良いよ。
じゃあね!』
勝「…うん」
Aで良いよって…佐藤君って呼んだじゃん…
てか、さっきAに触れたとこが熱い…
ただでさえ暑いのに…
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作者名:那月 | 作成日時:2019年4月3日 22時