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まだ ページ9
『そこにいた子供の中でも……一応、私が一番歳が上で、仕事もできてた…それで、施設の上の人に呼び出されて、その時にね』
見ちゃったんだ、と、自虐的に笑った。
だが、目に後悔の色はなかった。
そこからは、何も言わずに俯いていた。
時々、何やら呟いていた。
消えそうな声で。泣きながら…
ごめんね、と。
「俺はな、嬢ちゃん…海軍にいたんだ」
急なカミングアウトに、しかもその内容に心底驚いているようだった。実を言うと俺もだ。
見ず知らずの少女に話してもな…なんて思ったが、言ってしまったものは仕方ない。
とりあえず、この子の気が紛れればいい、それに俺は、
今にも消えそうなこの子と、
もう少し一緒に居たいと思ってしまった。
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作者名：二月生まれじゃないけど如月。 | 作成日時：2020年1月23日 20時
