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俺は ページ24
結局、泣いている彼女を慰めるため、島を出る予定だった時刻から大分経ってしまった。
泣きじゃくりながら何か呟いている様だが、鮮明に聞こえない。
多分1人はいやだとか、連れてけとかそんな感じのことだと思う。
やっと泣きやんだから、キャメルに荷物を渡していると、後ろから微かに声が聞こえた。
声の発信源は言うまでもなくAだ。
振り向いてしまった。
諦めが悪いなとは思ったが、小さな少女1人にこんなになっている俺もどうなのだろうか。
『…なんで……わたし、こんなにも
すき、なのに』
聞き間違えでは、ないだろう。
はっきりと「すき」と聞こえた。
Aはスケッチブックに目を落として、また泣いているようだった。
その途端、俺の中で何かが吹っ飛んだ。
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作者名：二月生まれじゃないけど如月。 | 作成日時：2020年1月23日 20時
