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航海 ページ21
『…私も？
いいや』
びっくりするほど即答だった。
ル「っ！なんでだよ！」
『なんでって…別に彷徨ってたら会えるよ』
せっかくのお誘いだけどごめんね、と笑った。
その言い方じゃ、本当に幽霊みたいだな。
少しホッとした自分がいた。
ずっと駄々をこねていた麦わらを仲間が鎮め、やっと諦めたところでAにまた会おうなと言って帰って行った。
「…よかったのか、行かなくて」
『…会おうと思えば会えるよ、海は広いから』
「そうか…」
何かを決断したような目だった。
もう、その目の中に俺の入る余地はないのかもしれない。
「明日、どっか違うとこ行くか」
俺は、キャメルに言った。
キャメルに言ったつもりだった。
が、
なぜかAが、またスケッチブックを落とした。
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作者名：二月生まれじゃないけど如月。 | 作成日時：2020年1月23日 20時
