出逢えたことで２

38 ページ38

ピリリリリ
ピリリリリ
【着信】
ー所さんー


鬼龍院｢はい。｣

所｢おはよ。｣

鬼龍院｢おはようございます。｣

所｢テレビ見た？｣

鬼龍院｢はい...。｣

所｢たぶん事務所はマスコミだらけになると思う。迎えに行くまで家から出ないでね。家の前にも何人か張り込みはいると思うけど。｣

鬼龍院｢はい...わかりました。｣

所｢じゃぁ、また連絡するから。｣

鬼龍院｢所さん。｣

所｢ん？｣

鬼龍院｢Aちゃんは...。｣

所｢...。大丈夫。...大丈夫だから。｣

鬼龍院｢そう...ですか...。｣

所｢じゃ、切るね。｣

鬼龍院｢はい。｣



所さんは大丈夫としか言わなかった。
僕はその言葉で安心なんて到底出来なかった。

ほんとは僕がAちゃんのことを
守ってあげなきゃいけないんだ。
僕がまいた種。
Aちゃんはなんにも悪くないんだ...。




ネットも荒れていた。



『翔さん恋愛してたの？』

『なんか裏切られた気分』

『キリちゃん大好きだったのに』

『キリショーマネージャーに手出すんだね』

『マネージャーマジで許せない』

『他のメンバーのことなんも考えてないじゃん』


世間の厳しいバッシング。

弱い気持ちに負けそうになる。
心が折れそうだ...。
ダメだ...ダメだ...。








ピリリリリ
ピリリリリ
【着信】





ビクッ




電話...

39→←37

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す