78 _HS ページ28
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何も考えられない頭で
少し前に出て行ってしまったAを
必死に追いかけ、探す。
そして、宿舎からさほど遠くはない
小さな公園のブランコに座る
見慣れた背中を見つけた。
だけど声をかけようにも単細胞の俺には
なんて声掛けすればいいのか分からず
結局後ろから無言で隣のブランコに座る。
『…』
俺の存在に気づいても
なにも言葉を発そうとしないA。
けどね、俺がどんだけの単細胞だとしても
Aが今誰よりも一番苦しみを抱えているということは理解してるんだよ。
「泣きな。泣いても、いいよ」
『…っ』
俺はブランコに座っているAの目の前に立ち
俺の胸下あたりにゆっくりとこいつの顔を埋める。
Aの後頭部に添えている手を通して
こいつが密かに泣きながら震えていることが
伝わってきた。
Aは両手で俺の服にしがみつく。
だけど、こんな時でもこいつは
声を押し殺して泣くんだ。
「ねぇA。地球ってどうして丸いか知ってる？」
泣いているAから返事が返ってこないのは
分かりきっている。
ただ、Aに聞いて欲しいだけ。
「なんでかっていうとね、
誰も隅っこで泣かないようにって
神様が丸くしてくれたんだよ。」
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ままむ - ふわぁぁ...読むのが辛くなってきた(> <;)主人公ちゃんよ、報われてくれ (2020年9月25日 14時) (
レス) id: 225d866bfd (このIDを非表示/違反報告)
ぴーよ(プロフ) - なんか読んでる自分でさえこんなに悲しいのに、この中の自分の気持ちを考えると涙が止まりません...いいお話を本当にありがとうございます。徹夜してでも読み終えます！(笑) (2020年8月16日 4時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
みみた(プロフ) - ついに2が辛辣なままだ終わってしまった…！主人公が早く幸せになりますように…！ (2020年5月29日 4時) (レス) id: da72a115e8 (このIDを非表示/違反報告)
らじもん(プロフ) - さくさん» 楽しみにしてくださり本当にありがとうございます！読者様のコメントやお言葉が物凄く力になっています。心から感謝ばかりです！本当にありがとうございます。 (2020年5月29日 0時) (レス) id: a99a5b21b6 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 更新をいつも楽しみにしています！！主人公が幸せになってくれることを読む度に強く思います！これからも頑張ってください！ (2020年5月28日 23時) (レス) id: 2e5a0ff5bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らじもん
x他1人 | 作成日時：2020年5月5日 19時
