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｢そろそろかな？･･･ボクの呪力、厄介だよねぇ･･･。自分でも思うよ｣
キンッ。
高い音がやけに澄んで聞こえた。
ぴしり。
次の瞬間、Aの持つ刀が完全に凍りつく。
＿＿＿バキン。
･･･刀の刃が、氷とともに粉々になって、空中に飛散した。
｢･･･は｣
真っ白い息が、視界を塗りつぶす。Aは落ちていく刀の破片に無意識に手を伸ばした。
｢あれ、絶望しちゃった？･･･じゃあもっと絶望させてあげるね！｣
ざん。Aの腹辺りを、刀が抉った。そして肩が軽くなる。
ショルダーバッグを落とされた。Aは重力に従って落ちていくショルダーバッグを、目だけを動かして眺めた。
呪具も無い、術式も使えない。Aは遂に、攻撃手段を失った。
･･･もう、どうにもしようがない。
＿＿＿と、その時。
｢ックソ、負けそうなのかよ！？我牙丸、今の状況は！？｣
｢Aの刀が、多分折られた･･･！！マズイかも、なんかヤバそう！
アイツ戦意喪失してるんじゃねぇか･･･！！？｣
｢･･･ッ、ああ゛もう！｣
そんな声が耳に届いた。潔の声だ。
｢何が何だか知らねぇけど･･･！！！
負けんじゃねぇ！！俺達のマネージャーは！！子供っぽくてクソ程元気で、なのにムカつく程仕事出来るゴリラ女なんだよ！！そんなクソユニコーンに押されてんじゃねぇ馬鹿！！！｣
きぃん、とそんな大声が鼓膜を震わす。驚く程暴言と褒めの詰まった言葉だが、Aを奮い立たせるのには十分な言葉だ。
｢･･･あー、ゴリラとか言われちゃったし･･･。
絶対生きて言い返す。｣
そうだ、刀が使えないのなら拳で勝負すればいい。Aは己を奮い立たせ、呪力で強化した拳で刀を受け流す。
しかしそれも長くは続かない。次々と繰り出される猛攻がAの体を抉り、傷付けていった。
そんな中、スタジアムの一角に轟音が響く。
刀を受け流すのに必死のAは気づかなかったが、選手達ははっとして音の方を見やった。
｢やべ、勢い余って壊しちまった！･･･っておい、Aアイツ素手で特級と殺り合ってるぞ！？｣
｢分かってる、そんな事もあろうかとって事で無理言って持ってきたのがコレだろ！？棘！！｣
｢しゃけっ！！｣
そんな会話を繰り広げる3人を、一部の選手たちは見た事があった。
｢あ、Aさんの後輩の･･･！｣
雪宮が声を上げる。パンダの背に乗った2人はしかしそんな声に見向きもせず、上空を見据えた。
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raiz(プロフ) - 神里浦飛さん» わー、そう言って頂けて嬉しいです！！こちらこそありがとうございました！ (3月31日 17時) (
レス) id: 9fe4c24c21 (このIDを非表示/違反報告)
神里浦飛(プロフ) - 面白くて一気読みしました！最後まで読んだ、と思ったら、番外編の千切りに爆笑させられました。楽しい時間をありがとうございます！ (12月7日 20時) (レス) @page49 id: fb6d1b08bc (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - れんれんさん» 返信遅くなり申し訳ありません、コメントありがとうございます！最後に面白かったと言って貰えるよう頑張っていたのでその言葉が沁みます･･･(*´꒳`*) (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - リィさん» コメントありがとうございます！ここまで読んで頂き感謝しかないです･･･！！返信遅くなって申し訳ない･･･。 (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - 完結おめでとうございます！ほんとに面白かったです(*^ω^*)番外編待ってます！！！ (2023年4月9日 15時) (レス) @page45 id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：raiz | 作成日時：2023年3月25日 23時
