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123. ページ23

Aはひらりと手を振り、その場を離れようとした。しかし遠くからA達の様子を見つめていた凪の姿を視界に捉えると、そちらへ小走りで近づいていく。

「肩にゴミついてんよ」

「ぅえ、まじ?」

ぱ、と凪の肩を払う。その際に手に呪力を込めて蠅頭を祓ったのだが、彼が気づいた様子はなかった。

「・・・んじゃ、今度こそまたね」

「・・・うん、また」

Aはもう一度ぱたぱたと手を振り、その場を離れる。
狗巻や乙骨もブンブンと手を振りつつぺこりと頭を下げているのが見えた。

「・・・というかなんだあのパンダ・・・」

「にゃははっ、Aもしかして猛獣使いだった?」


______
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・・・そうして有意義な休暇を過ごしたAは、買った服を身に纏って上からブルーロックジャージを羽織った。
その格好で廊下を歩いていれば、帝襟に「可愛い〜!いいね、似合ってるよ!」と微笑まれる。Aはその言葉に休暇で後輩達とショッピングに言ったのだと嬉しげに話していたが、そういえば今日中に終わらせなければならないことがあったのだったとその場を離れ、玄関の掃除に取り掛かった。

ガラス張りの玄関は存外掃除が難しい。
新聞紙や洗剤を駆使しつつ汚れと格闘すること小一時間、Aはピカピカに光る玄関の前で満足気に頷いた。

この掃除作業を毎日とは骨が折れるが、呪霊の祓除と比べれば断然簡単な上命もかからないので気が楽だ。

______
___
_

「・・・・・・お?」

休暇も残り僅かになり、2日後には選手達がブルーロックへ帰ってくる頃。Aは絵心のいるモニタールームに呪霊の反応を検知した。

その瞬間Aは地面を蹴って走り出し、モニタールームへ着いた瞬間バァンと扉を開け放つ。
しかしそこに呪霊の姿は見当たらず、絵心が怪訝そうな顔をしてこちらを見つめているだけだった。

「どうしたの?」

「え、いや・・・。なんか呪霊の気配が」

気の所為だったのだろうか。Aは念の為きょろきょろと辺りを見回す。

「・・・・・・ぁ。ッ・・・!!!」

と、その時。Aは強い呪力反応を感じる。
呪霊が何も無い空間から出てくるのとAが刀を二振り取り出すのとは、ほぼ同時だった。

「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え!」

呪霊の攻撃を躱しつつ、Aは印を結んで口早にミニ帳を貼るための呪文を口にする。絵心を守るための空間の裂け目も準備万端だ。

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raiz(プロフ) - 神里浦飛さん» わー、そう言って頂けて嬉しいです!!こちらこそありがとうございました! (3月31日 17時) (レス) id: 9fe4c24c21 (このIDを非表示/違反報告)
神里浦飛(プロフ) - 面白くて一気読みしました!最後まで読んだ、と思ったら、番外編の千切りに爆笑させられました。楽しい時間をありがとうございます! (12月7日 20時) (レス) @page49 id: fb6d1b08bc (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - れんれんさん» 返信遅くなり申し訳ありません、コメントありがとうございます!最後に面白かったと言って貰えるよう頑張っていたのでその言葉が沁みます・・・(*´꒳`*) (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - リィさん» コメントありがとうございます!ここまで読んで頂き感謝しかないです・・・!!返信遅くなって申し訳ない・・・。 (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - 完結おめでとうございます!ほんとに面白かったです(*^ω^*)番外編待ってます!!! (2023年4月9日 15時) (レス) @page45 id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:raiz | 作成日時:2023年3月25日 23時

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