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カツカツとAの履くブーツが廊下を蹴る音が忙しなく響く。Aは現在、次から次へと出てくる怪我人の処置を行っていた。

・・・と、いうのも。
数時間前、ブルーロックへ高校生FW300人がやってきた。Aは彼らがボディースーツを受け取ったりスマホを没収されたりとしている間、ブルーロックマネージャー用のジャージを纏い、施設の(呪霊と汚れの)清掃に尽力していた。そしてやっと清掃が終わったかと思えば、今度は絵心からの呼び出し。何かと思いつつ絵心の話を聞けば唐突に自己紹介をしろと言われ、モニターの前でガチガチになって自己紹介をすれば今度は怪我人の処置に行けと。全く人使いが荒い。Aは既にヘトヘトだった。

「怪我人いますか!」

3つ目のチームの扉を半ばヤケクソになって開けば、そこには異様な光景が広がっていた。

「(・・・?何故1人以外全員床に伸びている・・・??)」

そう、部屋の真ん中に立つ金髪の青年以外、全員床でボロボロになって伸びているのだ。伸びている11人は全員ボールが当たったようで、「し、士道が・・・!!」と遺言(違う)を残して気絶していった。あの金髪の青年の名は士道というのだろうか、Aが入ってきた瞬間視線を其方に向け、口を開いた。

「あ、さっき自己紹介してたマネージャーちゃんだ♪」

Aは取り敢えずこのヤバそうな男を放置し、怪我人の処置を進めることにした。
「え、無視?」という声が聞こえたが、聞こえないふりをして処置を進める。

「おーい、いくら何でも無視は酷くね?」

・・・この男、とんでもなく執拗い。Aは死んだ魚の様な目で最後の人の処置に取り掛かる。

「んな奴ほっとけばいいじゃん、よっ!!」

ブン、と士道の脚が高く上がる。標的はAが処置中の青年の様だが、この軌道では間違いなくAに当たるだろう。しかし、それにそうやすやすとやられる様なAではない。
身体柔らかいな、なんて呑気なことを考えつつ、Aは処置中の青年を抱え、前方へ姿勢を低くして逃げた。

「・・・おろ?」

そんな気の抜けた声を発した士道は、振り下ろした足を軸に今度は逆の足で回し蹴りを仕掛けてくる。
Aはそれを華麗なバックステップで回避した。

「スイマセン、エゴから正当防衛ならセーフって言われてるんで!!」

ゴッ。そんな鈍い音と共に、士道は膝から崩れ落ちた。これ以上は仕事に支障が出ると判断したのだ。
Aは脱落者を背負い、その部屋を後にした。

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さくちゃん - raizさん» ありがとうございます!楽しみに待ってます!! (2023年3月25日 7時) (レス) id: f6f0c24dc1 (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - 水希さん» コメントありがとうございます、面白いと言っていただけて感無量です・・・!続編はもう少しでできると思います。ソワソワが治まれば() (2023年3月24日 21時) (レス) id: 1aa12f97ac (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - さくちゃんさん» 返信遅くなり申し訳ありません・・・!続編もう少しでできる予定です、もうしばしお待ちを・・・!! (2023年3月24日 21時) (レス) id: 1aa12f97ac (このIDを非表示/違反報告)
水希(プロフ) - 初コメ失礼します!すっごい面白いです!続編が気になってソワソワしてます!更新頑張ってください (2023年3月23日 18時) (レス) id: 0489471443 (このIDを非表示/違反報告)
さくちゃん - 続編待ってます!! (2023年3月15日 18時) (レス) @page50 id: f6f0c24dc1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:raiz | 作成日時:2023年2月25日 21時

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