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ひょっこりと壁から顔を出した状態で彼等の姿を眺めていれば、一瞬で御影に見つかってしまった。

「やっほ。」

Aは片手を上げ、そう言いつつ食堂へ入る。
そんなAに、凪が御影に背負われた状態のまま口を開いた。

「今日はここで食べるの?」

「ウン。」

「ふーん、じゃあ俺も残る。」


質問に対してこくこく頷けば、突然投下されたそんな言葉。御影は「いや帰るんじゃないのかよ」と呆れたような顔をしていたが、自分も残ることに決めたらしい。剣城は「この状況に分け入る訳にもいかんし、俺は先帰ってるぞ」と食器を片付けて帰ってしまった。

食堂に残ったのは3人だけでそのうち食事をしているのはA1人だけという状況になってしまったが、Aは特にそういったことを気にするような者ではないため、黙々とカレーを頬張りだした。

「・・・あ、そういえばAに言っておきたいことがあったんだけどさ。」

ふと、凪が口を開く。
なんだろうかと口に入れたカレーを水と一緒に流し込みつつ耳を傾けていれば、その内容はAにとって有益なものだった。

「最近さ、なんかチームメイトの様子がおかしくて。・・・気付いたのは俺じゃなくてレオだけど・・・。」

「・・・あー、彼奴な。最近キレやすいっつーか・・・。最初は全然そんなやつじゃなかったんだけどな。
選手のメンタルケアとかもAの仕事だろうし、一応Aに伝えた方がいいかと思ってたんだけど。」

凪の説明に、御影が補足説明を入れる。
「最近キレやすい」と聞くと、どうしても今日のチームWの選手達が出てきてしまう。あの選手達も、普段は普通に接してくれていたのに今日になって突然殴りかかってきたのだ。

しかし、それだけの情報では何も言えない。この2つの情報は全く関係なく、怒りやすくなるということも全くの偶然かもしれないのだ。
ただ、このまま見過ごすというのもいただけないし、とAはメモ帳を取り出した。一度紙に書いてからその文字列を見てしまえば、どんなこともずっと記憶に残せるのだ。

取り敢えず、このことは心に留めておこうとAは密かに考えた。

「どした?」

「・・・んーん、アリガト。助かる!・・・あ、名前は?」

Aが聞けば、御影はすんなり教えてくれた。
凪は「よく覚えてるね」などと言っていたが、さすがにチームメイトの名前くらいは覚えて欲しいものである。

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さくちゃん - raizさん» ありがとうございます!楽しみに待ってます!! (2023年3月25日 7時) (レス) id: f6f0c24dc1 (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - 水希さん» コメントありがとうございます、面白いと言っていただけて感無量です・・・!続編はもう少しでできると思います。ソワソワが治まれば() (2023年3月24日 21時) (レス) id: 1aa12f97ac (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - さくちゃんさん» 返信遅くなり申し訳ありません・・・!続編もう少しでできる予定です、もうしばしお待ちを・・・!! (2023年3月24日 21時) (レス) id: 1aa12f97ac (このIDを非表示/違反報告)
水希(プロフ) - 初コメ失礼します!すっごい面白いです!続編が気になってソワソワしてます!更新頑張ってください (2023年3月23日 18時) (レス) id: 0489471443 (このIDを非表示/違反報告)
さくちゃん - 続編待ってます!! (2023年3月15日 18時) (レス) @page50 id: f6f0c24dc1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:raiz | 作成日時:2023年2月25日 21時

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