ろく。 ページ6
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そう言ってもなかなか離れていかない3人組。
そのうちの1人が1番あり得ないことを言いはじめた。
b「それ、伊沢くんとか言わないですよねぇ？」
c「ねぇ、もう迷惑だよ…」
a「だから黙っててってば！」
b「どうなんですかぁ？」
a「距離近いしあり得るかも…」
『拓司はただの同級生ってだけですよ』
b「拓司って呼んでるしぃ」
この子は拓司のリアコなのか…。
んー、どう切り抜けようかな。
駿貴さんが来る前にどうにかこの子達に帰ってもらわないと…。
「いい加減にしとき」
c「えっ！」
b「うそぉ須貝さんだぁ」
a「やば……」
3人は私を押し退けるようして、突然現れた駿貴さんの前にズイッとおどり出た。
駿貴さんは顔を歪ませながら3人を諭しはじめた。
はじめは落ち着いた声だったけど、だんだんと怒りが見え隠れしていた。
須貝「ごめんだけど、ほぼ聞いてたからね。
俺たちがYouTuberで顔が知れてる有名人ってのは自覚してる。
けどさ、それよりも前に1人の人間なわけよ。
だから、もし、Aちゃんがメンバーの誰か、もしくは他の有名人と恋人であったとしてもあんたらには関係ないよな」
『しゅ…、須貝さん、言い過ぎで___』
須貝「それと、名前で呼んでってAちゃんからじゃなくて俺から言ったの。
せっかくお願いしたのに他の奴に矯正されるとか頭にくるわ。
Aちゃん、呼び方は直さんでよろしい。
俺も変えるつもり毛頭ない」
そういうとファンの子たちを押し退けて私のもとまで来ると、手を掴んで改札へと進んだ。
後ろでは文句を言う声が聞こえてくるものの追ってくる気配はしなかった。
電車がくるまで駿貴さんは黙ったままだった。
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作者名：らい | 作成日時：2022年12月8日 15時
