[完] 超人ちゃん Ⅱ【9K】 (ページ17)

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じゅうなな。ページ17

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次の日、研究室へと行くとすでに扉の前には駿貴さんがいた。
パソコンもスマホも見ないでただ私が来るのを待っていたようだった。

須貝「おはよう」

駿貴さんからの挨拶には返事をせず、扉を開けて中へと入る。
普段はもっと片付いているのに今日に限って、乱雑に置かれた書類や本が散乱している。

須貝「ふっ、伊沢のデスクみたいやな」

駿貴さんは部屋の中をみて笑った。
開けられた扉という境界線を越えることなく、外から私に話しかける。

須貝「なぁ…まだ続ける？」

駿貴さんの言葉の意図がわからない。
"なに"を続けるのだろう。

パソコンを立ち上げながら視線を向けるとなんとも言えない表情をしていた。

須貝「俺のこと見るたび泣きそうになってるん、気づいてる？」

そんなの、…………知ってる。
動画を見るたびに反射した自分の顔も見ているのだから。

須貝「俺もさ？論文探しまくって読んだら皆に言われたわ。

"____須貝さん、どうしたんですか？泣いてますよ？"

言われるまで気づきもせんかったし、なんなら気付いた後も止まらんかった」

何も言わない私をよそに駿貴さんは続ける。

須貝「いざAちゃんの顔見たら出んもんやなぁ、涙。
嬉しすぎて笑ってしまいそうだわ」

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