[完] 超人ちゃん Ⅱ【9K】 (ページ1)

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いち。ページ1

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駿貴さんと付き合いはじめてからしばらくしたけど、特段変わったことはない。

時間があえばご飯に行ったり、休みがあえば散歩デートしたり、出勤が重なればお互い視線を合わせて笑いあったり。

なんてことない日常を過ごしていた。

あ、変わったことといえば、ライターだった私がいつの間にか動画メンバーに入れられていたこと。

これに関しては駿貴さんと付き合ったから、ではなく拓司が「再生数が伸びる！」と言い始めたからである。

『拓司のスケジュールさ、私のパソコンに共有してよ』

伊沢「なんで？」

『大抵あんたが期限忘れるんだから、みてあげようかと思ったんたけど？』

伊沢「もったいなきお言葉……」

『はいはい』

共有されたスケジュールを追っていると、後ろからライターの1人である彩加ちゃんが声をかけてきた。

山森「Aさんがつけてるの初めて見ました！」

『ん？なんのこと？』

山森「これですよ、これ」

そう言って指さしたのは右手の薬指にはめられたペアリング。

山本「ほんとだぁ、この間までつけてなかったですよね？」

山森「どこのリングですか？かわいー」

『theKISSってとこの___』

山森「そこってペアリングが有名なとこ！誰かから貰ったんですか？！」

『ま、まぁ……』

乾「石井さんって彼氏いたんですね、知らなかったです」

皆の興味津々な顔を見ながらも横目でその指輪を贈ってくれた相手をチラリとみると、この状況にあきれながら苦笑いしていた。

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