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久住「なぁAちゃん」
ソファに寝転びチュッパチャプスを咥えたAに声をかけた久住。
Aが起き上がると、久住は隣に座り耳元に近づいた。
久住「エトリんとこのカジノ、なーんかきな臭いねん」
『んー、なら調べよっかぁ』
Aはすぐさまパソコンを立ち上げキーボードを叩く。
久住はその様子を食い入るようにみていた。
『久住くんビンゴ。
怪しいどころか、警察にマークされてる』
久住「ほんまかいな」
『年内にはたぶんやられる』
久住「また資金源作らなあかんなぁ」
『でも"あれ"もう出来るんでしょ?』
Aはもう1度_"あれ"、と言いながら右手の親指と人差し指で丸を作り軽く振った。
久住はきょとんとした顔で答えた。
久住「もう出来てんで?金持ちのバカには配っとる」
『久住くんそういうとこ大好き』
久住「俺も好きやで」
久住はソファから立ち上がりAはまたソファに寝転んだ。
出ていこうとする久住の背中にAが言葉をかけた。
『高校にさ伸び悩んでる子…いそうじゃない?』
久住が振り返り、2人は目を合わせると新しいおもちゃをもらった子供のように笑った。
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作者名:らい | 作成日時:2024年3月12日 6時