泡と消える【MIU404】 (ページ4)

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社長みたいな椅子に腰かける久住にAが後ろから近づき首に腕を回した。

『おはよう、久住くん』

久住「おはようさん、Aちゃん」

パソコンから目を離さず挨拶を交わし腕を外そうとしない久住をみた周りの人は皆驚きの表情を隠せなかった。
勇気ある1人が声をかけた。

「久住さん、その人誰ですか？」

久住「ん？俺の女」

皆がはじめてみる女を俺の女と言う久住の表情は恋する男のようだった。

『えー、私久住くんのものじゃないもん』

Aのその言葉に不貞腐れたように久住が振り向いた。

久住「えぇやん、減るもんちゃうし」

『私は私なの』

久住「そんな口尖らしとったらチューしてまうで？」

『ふふ、しちゃう？』

久住の冗談にAはそのまま顔を近づけ唇を重ねた。
その光景をその場にいた誰もがさも美しい映画を見ているかのような目で見つめていた。

久住「見すぎや」

『カッコいい久住くんに恋しちゃダメだぞ』

久住「Aちゃんもかわいーからなぁ。
盗ろうなんて考えてみ？それだけで重罪やわ」

誰も2人の邪魔はさせない。
そんな雰囲気に飲み込まれた。

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