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episode.3 ページ3
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久住「あんた誰や」
『A』
久住「ちゃう」
久住の顔は徐々に真顔になっていく。
それ反比例するようにAの口角はあがっていく。
『きみのこと調べたの』
Aの表情は悦に浸っている。
この女、他人のするこの表情が好きなのだ。
『あの会社のシステム面白かった。
なかなかの腕だね?でもさバックドアが分かりやすすぎ。あんなんじゃ簡単に見つかるよ?
とりあえずもっと奥にいれといた』
久住は目を泳がせる。
ポーカーフェイスが得意な久住を動揺させたのは先にも後にもこの女だけであろう。
久住「もういっぺん聞く、あんた誰や」
『ふふふ』
Aは久住の唇に人差し指をあて_しーっ、と音を立て口角をあげ綺麗に弧を描いた。
『私たち、いい相棒になれると思わない?
他人には居場所を与え、金を与え、自らは身を潜める。
ほら…楽しそうでしょ?』
Aの提案に久住は一瞬考え_ええな、と呟いて唇につけられたAの指を舐めとった。
これが、のちに第4機動捜査隊に追われ捕まる男女2人が、出会い互いを受け入れた日である。
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作者名:らい | 作成日時:2024年3月12日 6時