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しっくす。 ページ8

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須貝「素敵やん、それ」


しばらく黙りこくっていた須貝さんが口を開いたかと思うと一言呟いた。

学食はガヤガヤとある程度騒がしかった。
それなのに、小さく呟いた須貝さんの声は私の耳にしっかりと届いていた。


ハーバードでは誰も相手になんてしてくれなかった。
私の考えをそんな風に捉えてくれる人ははじめてだった。
それも、"素敵"、なんて言葉で。

思わず目頭が熱くなったのを覚えている。


須貝「どしたん?」


口を閉じた私を心配してなのか彼は私の顔を覗き込んできた。


『須貝さんって優しい人ですね』

須貝「んあ?そう?こんなもんちゃう?」

『今まで私が会ってきた人の中でも上位に食い込みますよ』

須貝「そんなんゆうたら、お兄さん喜んじゃう」

『褒めてるんで喜んどいてください』


私たちは笑い合った。
須貝さんの明るい笑顔に元気をもらえた気がした。


須貝「そや…、連絡先交換しよや」


そういうと須貝さんはスマホを私の前に出した。


『いいんですか?QuizKnockって以外と人気なんでしょう?』

須貝「ありゃ、知ってんの?」

『もちろん、正資先輩にも聞いたし、拓司にもURL送り付けられてたので』

須貝「でも、俺、石井ちゃんとは友達やない?
もしかしてそう思ってたの俺だけ?」


見るからに大袈裟に、それも不自然に慌て出した須貝さんをみて思わず吹き出した。


『ぷっ!そんなことないですよ!はい、私の連絡先』


この日、東大に入ってから初めての"友達"が出来たのかもしれない。


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せぶん。→←ふぁいぶ。



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らい(プロフ) - 陽さん» ありがとうございます! (2022年8月29日 7時) (レス) @page31 id: 097a817d7e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 好きです!応援してます! (2022年8月28日 12時) (レス) @page31 id: d969f9c7e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らい | 作成日時:2022年7月17日 10時

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