ウソツキ 恨み ページ12
峰田がそう言うと、皆が控え目に頷いた。
真「なんなんだよ………」
真がそれを見て座り込む。それを心配したように出久が駆け寄った。
真「なんで、そんな簡単に信じられるんだよ、皆の話聞いて分かったけど、俺なんか重大なこと仕出かしたんだろ?それなのに、なんで賛成とかしちまうんだよ……意味わかんねェ…」
意味が分からない、何故か、真はそう言った。
何故かと言われたらヒーローなら、ヒーローになりたいならこう言うだろう
〜君が困っていたから救けただけさ〜
出「皆は真君のこと信じてる、だから、真君も僕達のこと信じてみない?口調とかも本当の口調にして欲しいし、何かあったら僕達に言って欲しい。これは僕の我儘だけどね」
どう?と出久が笑った。
久し振りに見ただろう人の笑顔は、何故か真の心を締め付けた。
真「………いいのか?」
焦「当たり前だ」
轟焦凍が薄らと笑顔を浮かべ、当然だと言うように真の頭を撫でる。
皆もワラワラと真の周りに集まり、真を揉みくちゃにした。
相澤先生はそんな生徒達の様子を見て、安心したようにフッと笑い、寝坊すんなよ、と言い部屋から出て行った。
真「………有難う」
真は、泣きそうになりながらも礼を言う。
でも、何故だろうか。どこか、満たされない。嬉しい、そう思っているはずなのに、何かが足りない。どうして、嗚呼、声を聞きたい、誰の?誰の声が聞きたいのだろうか、この中の誰かの声じゃないことは分かる。
冷酷で残酷でありながらも、優しい声。
頭が痛む。けれど今回は倒れることは無かった。
体制が付いてしまったのだろう。
倒れてしまえたらどれほど楽だろうか、このモヤモヤが晴れたら何を思い出すのだろうか、辛いこと?いや、きっと楽しいことだ。
辛いことだったらこんな思い出したいとは思わないだろう。
頭が痛い、何かを思い出せない、モヤモヤする、なんで、自分は一体何者だったのか。
誰かが自分の記憶を消したのだろう
いっその事
……嘘を使って思い出してみようか
勝「おい、真?」
出「どうしたの?」
焦「頭、痛むのか?大丈夫か?」
いや、今は辞めておこう。
この少しだけの幸福さを、まだ楽しんでみたい。
でも、いつか必ず嘘を使って、思い出す。
自分が誰を求めているのか、誰のことを大切にしていたのか、絶対に。
真「いや、大丈夫だ。そろそろ遅いし皆も部屋に戻ったらどうだ?改めて、明日話そう」
真は、皆を部屋に返し、布団に潜り込んだ。
自分の記憶を消した誰かを恨みながら
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真昼 - ずっと更新待っています (2022年3月24日 20時) (
レス) @page29 id: 5584a58fc0 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - もう更新しないんですか？ (2022年2月12日 21時) (レス) @page29 id: 77d92c6539 (このIDを非表示/違反報告)
あかさん - 初コメ失礼します！すごく面白かったです！えっと、真君の人を傷つけるのに容赦ないところとか、平気で嘘をつけるとか、サイコパスの特徴に当てはまってる気がするんですよね...そういう伏線的なものを作品に乗せれるって主さん神がかってると思います！更新待ってます! (2021年10月6日 22時) (レス) @page28 id: 9931526d11 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｮｺﾐﾙｸ ﾁｮｺﾐﾝﾄ味 2号(プロフ) - この作品好きです！一気読みしました！完結状態になっていますがバグだと信じて更新待ってます！体調管理気をつけてくださいね！ (2021年7月31日 10時) (レス) id: 95a5030b9b (このIDを非表示/違反報告)
ブロッコリー - あの…どちゃくそ好きです！もう神！！神ですよ！！更新よろしくお願いしますよろしくお願いしますよろしくお願いします (2021年7月14日 1時) (レス) id: eac5d2add4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：raito | 作成日時：2019年2月1日 18時
