ウソツキ ヒーロー嫌い ページ29
真｢洸太君ってヒーロー嫌い?｣
隣で黙って座っている洸太に真はそう声をかけた。
洸｢…うん｣
少し間を空けてから洸太が頷いた。
ヒーロー科に通っている真のことを気遣ったのだろうか
真｢…そっか、僕も、ヒーロー嫌いなんだよね｣
洸｢えっ?｣
ヒーローが嫌いだと言った真の顔を洸太は驚いたように見つけた。何故かというような顔をしている
真｢あぁ、でも1人のヒーローを除いてだけどね。理由、聞きたい?｣
理由を聞きたいかと言ったら、洸太は恐る恐るといったように頷いた。
真｢僕、ここ3年間家出してるんだよね｣
洸｢お前が?｣
意外だというように洸太が目を見開く。
真｢意外だった?…僕ね、洸太君くらいの歳の時凄く弱くてさ、えっとエンデヴァーって名前だけでも聞いたことある?｣
洸｢…なんか炎出す人｣
顔がよく思い出せなかったのか、個性のことを洸太は言った。
炎出す人、という言葉が面白かったのか、真がクスリと笑う。
真｢そうそう、僕はエンデヴァーの息子で、凄く期待されていた。でも、個性を全くコントロールできずに威力も弱くてさ、僕よりずっと強い兄さんと比べられていた。｣
洸｢でも、今は強いんだろ?｣
施設所に来るまでの真の様子を見ていたのか、不思議そうに洸太は首を傾げた。
真｢今は、ね。小さい頃なんて、目の前の小石でしか凍らせれずにさ。いつもいつも出来損ない。もっと強くなれ、一家の恥だ。なんて言われちゃって稽古ばっかりさせられてたんだ。吐いても吐いてもそれは止まらなかった。｣
洸｢ッ…｣
その様子を想像してしまったのか、洸太は顔を顰めた。
真｢ごめんね?想像させちゃったかな。それで僕はずっと他のヒーローが僕のことを助け出してくれるんだ!って思ってた。けど、どれほど待っても誰一人助けに来なかった。それからだったかな、ヒーローってなんだろうって考え出したのは｣
洸｢ヒーローってなんだろう…｣
同じことを思ったことがあるのか、真が言った言葉を洸太が反復した。
真｢だからもうヒーローは僕を助けてくれないんだって分かっちゃってさ、僕は家出…違うね、逃げ出したんだ。それからずっと1人だったんだけどある日、1人のヒーローに出会った。｣
洸｢…オールマイト?｣
流石にオールマイトの名は知っていたのか、そう名前を出した。
真｢違うよ、ある日、ちょっとした事件に巻き込まれてね、僕がヘマをしちゃってヴィランに捕まっちゃったんだ。それで助けてくれたのが……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 518人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
raito(プロフ) - 猫好きさん» 遊○王ですかwwwwwこちらでもコメントありがとうございます! (2019年1月2日 7時) (
レス) id: fc8081d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 遊〇王の予告風↓ (2019年1月2日 0時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 真くん…完全に敵になっちゃうんだね………よし！やっちゃえ真！！！ (2019年1月2日 0時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
raito(プロフ) - すずきさん» ご指摘ありがとうございます!これからも皆様のコメントを励みに頑張らせていただきます! (2018年12月16日 18時) (レス) id: fc8081d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
すずき - あの、40ページ「やっと始まる」で"Mr.コンプレス"が"コンプレクス"になってますよ!いつも楽しく読ませてもらってます!続編でも頑張ってください!! (2018年12月16日 18時) (レス) id: 6ed7c6429e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：raito | 作成日時：2018年11月16日 19時
