斉木くんとモブの私

10-才虎くんと私3(夢主) ページ11

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「AA、俺はお前が気に入った。二番目の女になら、してやってもいい。いくらでも金はやるから俺の愛人になれ」

………え？

二番目……？一番目は心美ちゃんってこと？
何を言ってるんだこの人は……

「……お断りします」

「何故だ？金ならいくらでもやるぞ？それとも他に何か欲しいものでもあるのか？」

「…っ、才虎くん…、二番目とか、意味がわからないよ…！心美ちゃんが好きなら心美ちゃんだけを幸せにするべきでしょ！？お金なんて積まれたってちっとも嬉しくないし、私には好きな人がいるの！！」

私は怒りで震えていた。
だから少し余計なことまで言ってしまった。

「…好きな人？誰だ？」

私は押し黙る。好きな人がいることまで、言わなくても良かったのに。
重い空気が流れる。どうやら答えるまで帰してはくれなさそうだったので、私はしぶしぶ口を開いた。

「………楠雄くん」

「…………お前もあの根暗貧乏がいいのか」

…え、お前“も”、って……もしかして…心美ちゃんも…？

そう考えを巡らせているうちに、激昂した才虎くんにソファに押し倒されてしまって、身動きが取れなくなってしまった。

「何故だ…何故！！お前も俺様を選ばないんだ！！！」

ちょっと待って、落ち着いて、才虎くん、そう声をかけても、才虎くんは聞こえていないようで、強く押さえつけられた両腕はびくともしない。
どうしよう、どうすればいいの…？



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