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30-幼い頃の記憶3 ページ32

*



「オレのこと……嫌い、だったからじゃないんスか」

「違うよ!!!」

「うわっ…びっくりした、そんなに大声出さなくても…」

「違う、よ………、

……私は、小さい頃から、鳥束のことが、好きで……」


「……え?」


……ああ、こんなこと、言うつもり無かったのに


「でも……鳥束が私のこと、好きかなんてわからなくて……」

「……実際、オレ自身も自覚してなかったっスからね」

「だから………叶わない恋だって、気持ちを、封印してたの」

「…!」

「昔みたいに呼べなかったのも、そのせいで…
昔みたいに呼んだら、思い出しちゃうんじゃないかって、思って…

でも…、やっぱり、無理だった。
鳥束と話してたらやっぱり楽しくて、名前を呼ばなくたって、私がずっと鳥束のことを好きなのは変わらなかった」

「…Aちゃん」

「鳥束…?」


抱きしめる力が強くなる。


「…そんな悲しい顔、しないで欲しいっス。
今は………もう、気持ちを封じ込める必要は、ないんですから」

「!…そう、だよね…」


ゆっくりと鳥束の背に手を回し、抱きしめ返す。


「…ありがとう、鳥束」

「……零太くんって、呼んではくれないんスか」

「鳥束は鳥束だよ」

「なんスか、それ」


くすくすと、ふたりで笑いあった。


幼い頃には、想像もできなかった未来。
そんな未来に今立っている。

そう考えると、なんだかむず痒くて、嬉しいような、切ないような気持ちになった。

これが、幸せなのかな。
私はこの人と、幸せになっていくのかな。

未来はまだ分からない。
いつだって、未来は無限の可能性に溢れているから。



*

終-幼馴染は霊能力者→←29-幼い頃の記憶2



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設定タグ:斉木楠雄のΨ難 , 鳥束零太 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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- 鳥束の可愛さと気持ち悪さがうまく表現されてて最高っす!(褒めてます!)ホントありがとうごΨます! (8月15日 9時) (レス) @page3 id: 5d30facf6c (このIDを非表示/違反報告)
ココアちゃんだよん - 面白すぎて2回も読んじゃいました! (2022年8月21日 20時) (レス) @page33 id: d0534e1594 (このIDを非表示/違反報告)
勇者(クッキーアンドクリーム) - 鳥束君と海藤君推しですー♪ふー、逆に鳥束君に胸揉まれたい (2020年11月1日 12時) (レス) id: 89c1acd712 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - ちょこみんと。さん» ありがとうございます!好きだって言って貰えるのすごく嬉しいです!鳥束いいですよね!! (2020年5月13日 12時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
ちょこみんと。 - 鳥束推しです この話めっちゃ好きです!鳥束との恋愛やばい…読み返してます (2020年5月12日 23時) (レス) id: 98235ac0bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レナ | 作成日時:2020年1月21日 13時

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