91.もしも。�� ページ1
りょうside
て「……ぐすっ……」
『…………ずっ』
さっきから、みんなテレビに釘付けになって涙を流している。
ゆめまるは飲み会、しばゆーは帰宅。
そしてこの部屋には俺とAとてつやととしみつと虫さん。
と「あーもう、ダメだってこういうのー！！」
泣きそうになって耐えられなくなったのか、としみつが大声をあげる。
てつやとAは大人しく泣きながらテレビを見ている。
虫「なんで他人の話でこんなに泣けるんだろうね、僕にはわかんないな〜」
り「虫さんには心がないからわかんないんだよ」
虫「そういうりょうくんも泣いてないやんw」
り「可哀想だなー……とは思うけど……泣く程じゃないかな……知らない人だし。」
テレビの内容は病気で目が覚めなくなった女性。それを必死に待つ恋人。
その前は病気で余命3ヶ月の旦那さんと、最後まで寄り添う懸命な妻の話だった。
だいたいこの流れは、死んでしまう悲しい話をさっきしたから、フィナーレは女性が目覚めてめでたし。というハッピーエンドにしようって魂胆だ。
虫「りょうくんも案外冷めてるよね。まぁ僕がいえたことじゃないけど。てかてつやの泣き顔がブサイクすぎるまじで。」
て「うっ、うるせー！！お前らには心がないんか！こころが！！……うっ」
虫「だって知らん人の話やもん。だってなんで泣く？こんなん実際想像出来んやん。ね、りょうくん。」
り「これで泣くのは難しいよね。」
て「き！貴様ら〜！！」
と「てつややめときぃ、そいつら心がまじでねぇがや」
『うるさい！静かにして！！』
未だに真剣に見てたAに怒られてしまった。
そのあとはみんな静かにその番組を最後まで見た。
そしてなんだが微妙な心境のまま、その日は解散。
もちろん、Aは俺と一緒に帰る。
車に乗った彼女は、助手席でまだ鼻をすすっている。
り「なんで泣いてるの」
『心がないりょうくんにはわかんないと思います。』
Aはわざとらしく俺から顔を逸らして窓の外を向いた。
どうやら機嫌を損ねてしまったようだ。
り「いや、ごめんって……そういう意味じゃなくて、純粋にさ、こう……ああいう番組みて泣く人ってさ、なんで泣けるんかなって不思議で……俺、あーいうので泣いたことないし。」
付き合ってる上で価値観が合わないのは割と致命的だ。
例えばそれが物なら人それぞれで済むが、感情となるとそうはいかない。
純粋に、彼女の心境を聞いてみたいと思った。
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rairu0726(プロフ) - 返信が長くて申し訳ないです...... (2019年4月3日 20時) (
レス) id: 269af7c1dd (このIDを非表示/違反報告)
rairu0726(プロフ) - あおやなぎさん» あおやなぎさん初めまして！コメントありがとうございます！大変お待たせして申し訳ないです……。これからまた少しずつ書いていこうと思ってますので、気が向きましたらまたコメントやリクエストなど下さると嬉しいです...！これからもお楽しみいただけると幸いです。 (2019年4月3日 20時) (レス) id: 269af7c1dd (このIDを非表示/違反報告)
あおやなぎ(プロフ) - 初めまして！ 続編待ってました！！ これからも楽しみにしてます！！ (2019年4月3日 19時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいる | 作成日時：2019年4月3日 3時
