Just do it！【ヒロアカ】 (ページ10)

今日:37 hit、昨日:25 hit、合計:16,605 hit

個性事故【波動】ページ10

目の前で笑えないほどイケメンになったねじれちゃんを見て頭を抱える。

初めて見た個性事故は忘れられないものになりそうだ。

『ということで、ねじれちゃんが男にされました』

「「どういうこと」」

ミリオくんと環くんの声がぴったり揃う。

今日は休日。みんなでカラオケに行こうと約束し、集合場所に向かっていた途中の出来事だった。

ねじれちゃんと2人で歩いていた時、
突如路地裏から現れたおじさんに触れられ、個性がかかったのだ。

魔法みたいに、ぽんっと。

その後人混みに紛れ込んだから、追うことさえできない。
……取り敢えず、警察に通報はした。

今最優先すべきなのはねじれちゃん安全の確保だろう。

まあ幸い満足したのか、私には使わずに逃げていったが……正直顔面が良すぎて心臓に悪い。

ねじれちゃんのポケットには、個性を使用された時に入れられていたのか、
ご丁寧に個性の説明書が入っている。

此処まで来ると清々しいほどの変態で、笑えない。

こんな人現実にいるのだなあと思いながらも、私たちは紙を開いた。

-----------
・個性は性別が変わるだけで、害はナイヨ♡
・チョット“本音”が隠せなくなるかも！
-----------

『き、気持ち悪いいい…！！！！』
「わあ、破っちゃった」

SAN値チェックを防ぐため、ねじれちゃんの顔を見て精神を整える。

顔つきは変わったが、笑顔はいつも通り。
身長も高くなり、髪の毛はバッサリと無くなっている。

いつも心臓に悪いけど、今回は別のジャンルだ。

『勘弁して。私男の子3人と出かける、軽い女の子みたいになるから……』

「まあ、知り合いに見られたら気まずいだろうね！」

「ねぇねぇ、これって体も男の子になったの？不思議〜魔法みたいだった！ズボンの下も………」

『ストップねじれちゃん！！！！』

結局カラオケは個性が解けてからにすることになった。二次災害がないとは言えないからね。

で、私に任されたのはねじれちゃん。いや、ねじれくんのお世話だ。

ミリオくんと環くんはまだ距離感が掴めていないらしい。

いや、私もだけどね！！

相澤先生に個性を使ってもらいたいところなのだが……残念ながらそう上手くはいかない。

諦めて私はねじれくんとお茶して帰ることにした。

信じられないほど疲れたし、真っ直ぐ帰りたいところなのだが、
彼を1人にしたら何が起こるかわからない。

私は若干引っ張られながら、お洒落なカフェに足を踏み入れた。