死のゲームとオトモダチ～loopline～【オリジナル】 (ページ24)

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新2章ー復讐大会、始動ー百香side ページ24

寒い。
もう恥じらいなんかも感じなくなった。
当然だ、窓の外側は白く染められているのに素っ裸だなんて、寒いに決まっている。
それまで気付かなかったのは、おそらく僅かな自制心と、それを遥か彼方まで吹っ飛ばす程の羞恥心のせいだろう、そうに違いない。
というか、全く同じ顔の、しかもあからさまに私より年下の少女に見張られながら、裸で大きなお城を歩いているとか、一体どんな罰ゲームだよ。
不意に視線を感じて振り返った。
私？「…………どうした」
そこには誰もいない。強いて言うなら「無」だ。
ゆらりと陽炎のように揺らめく影。それを見たような気がしてすくみ上がる。
しかし、その影をフィルターに、シロイロの少女を見た気がした。
そのシロイロは、瞬きするより短い間に消えてしまって、あぁなんだ、私の思い違いか、と思わせるのに十分な威力を発揮する。
私？「…………行くぞ！」
手を思いっきり引っ張られる。
その時、はっきり顔を見たが、やはり私にそっくりだ、気味が悪い。
ギリギリと締め上げられる手が痛くて、その部分だけ熱を持つ。
恥じらいとか羞恥心とか理性とか全部どこかへ行ってしまって、寒さだけ私に残された。

私？「…………ついたぞ」
そう言って見せられたのは、大量のドレスだった。
フリルが大量で、お姫様か何かが着るようなロリータドレスから、アンティークの着るようなクリノリンのゴシックロリータ、スーツ、童話風。大量過ぎる程度に。
まぁね、そりゃお城の衣装部屋となりゃ大量のドレスが置かれているだろう、しかし、問題はそこではないのだ。
『なぜ、ここに連れてきたのか』、だ。
私？「選べ」
百「はぁあ？」
つい、口が滑ってしまった。
私？「選べ」
大量のドレスを指差された。
百「選べって、何を？」
ゆっくりと辺りを見回す。
すると心底驚いたように言われた。
私？「ここに連れてこられても分からないのか？自分の着る衣装だよ」
百「えぇえ？」
逆に考えられないのか。私の方が心底驚いていると。
確かに、それは少女心をくすぐるような可愛らしいデザインのものだ。
特に、奥の方に置かれた、赤色と白色のドレス。あれには流石に心引かれるものがある。
私？「俺は外にいる、さっさと着替えろ。手伝って欲しいならすぐ言え」
扉がギギィと音を立ててしまる。
救いの手(？)は立たれた。
もう一度衣装に目を移す。
少なくとも、今の状況よりはいいかもしれない。