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新1章・陰ー運命の白い糸ー??side ページ18

………ダメだ。
うまくいかない。どうして?
じんじんと傷が痛む。もう、何千年も前の話なのに。
枯葉はざわめき、小川は流れる。それなのに、自分だけは、変わらないまま。
永劫とも一瞬ともとれる時の中で、一体何をすればいいのだろう?
………………退屈と孤独は、時に癒えない傷となり、毒となる。
腕には、葉巻を押し付けられた跡がくっきり残っている。
背中は、千丈鞭で叩かれた跡を主張している。
ちがう、違う、チガウ。





?「I confess the crime that I committed, and be cursed obediently by me.(私は罪を告白する、そして、素直に私に呪われよ)」


?2「I do not commit a crime! However, it must be cursed why!?(私に罪などない! それなのになぜ呪われなければならない!?)」


?「Your and her existence, itself are crimes. Know my fear seized with midmost of the cross.(貴方と彼女の存在、それ自体が罪なのだ。十字架の真ん中のものに襲われる、私の気持ちも知らないで)」


?2「I hate! I do not want to yet die! Daughters are waiting! Come to a house!(いやだ! 私はまだ死にたくない! 娘達が待っているのだ! 家へ帰せ!)」


?「In "daughters ," am I not included?(その「娘達」の中に、私は含まれないのだな?)」


?2「At first you are who! ? I am great emperor Aluketoyed = Rose! ?(まず、お前は誰なのだ!? 私は偉大なる皇帝アルカトイド=ローズなのだぞ!?)」



?「___わたしは」
ゆっくりと自分の喉を撫でた。
そうするのは何年ぶりだろうか?
喉の奥が熱く燃え上がる。
熱い金属の塊を飲み込んだみたいに。熱く、熱く、熱く。
呪文以外を喋るのはいささか久しぶりだ。
うららかな春の日差しも、爽やかな夏の風も、たなびく秋の落ち葉も、凍える冬の雪も、この時ばかりはわたしに見方する。
フードにしまっている、白いショートヘアが露になる。
ルビーのように赤い、どんぐり眼が細められる。
まるで、ゴミか何かでも見るような、目。見つめられたアルカトイド……いや、「父」はすくみ上がる。なんだ、悪魔でも見たような顔をして。自分の娘との感動の再会じゃないか。
?「第一代目国王アルカトイド=ローズの6女で末娘、ユイ=ローズ」
手を振り上げた。
花も風も雪も雨も星も月も、すべて私に見方する。裏切り者を処刑しようと牙を剥いている。
ユイ、忘れないからね。
お父様への恨み。

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作者名:早苗 | 作成日時:2016年10月22日 14時

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