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新1章ー絶望的な世界ー百香side ページ29

百「あら! 負け犬の遠吠えね! この厨二病患者が!」
蒼「はっ! 超ドSなだけで戦闘はシフウに任せっきりのバカが!」
百「は!? あんたもバカじゃん! バカっていう方がバカだバカ!」
蒼「私の知性カンストしてんの知ってるか!?」
百「知らないわよ! メタいわね!」
開幕は、口喧嘩から始まりまして、みなさんおはようございます。百香です。
あれから蒼羅のベッドを占領して二度寝して、蒼羅は床で寝たらしい。
朝起きると、怒った蒼羅が蹴りを入れてきて、それをかわして、その後に……これだ。
そして蒼羅は、私の怒りの炎にスピリタスを注ぎ始めた。


蒼「この……見た目は天使のクセに、性格は悪魔通り越してサタンそのものだな!」


カチン、ときた。
百「ゴノ………ゴノォォォォォオォ!」
そしてガシガシと頭をかきむしりながら顔面に蹴りを入れた。
しかし蒼羅はスルリと避けて、さらに爆弾発言。
蒼「ふむ、白か」
百「ゆるざん! ゆるざぁぁぁあぁん!」
こいつ後で絶体コロス。
蒼「は、百香が思いっきり足上げて蹴り上げるから見えるんだろ!」
百「ゼッダイニゴロズ………ゴロズ、ゴロジデヤルゥゥウウゥウ!」
懐に入れておいたナイフを振り上げ、助走を付けて斬り付ける、はずが最初の一歩を踏み出した瞬間にこけた。

蒼「無 様 だ な」

百「ゴノォォォ!」
そんなやりとりをしていると、扉が大きな音を立てて開いた。
マ「蒼羅さん! かわいい服作ってきましたよ! さぁ着てくださいさぁさぁさぁ!」
マリア、後でブッコロ。
でも、青色のメイド服か………見てみたい。
くるりと回れ右をして蒼羅に向き直る。
蒼羅は、何が何だか分からないとでも言いたげな顔をしていた。
うん大丈夫、私はもっとわかんない。
蒼羅は賢い、でも、ズルい私たちに勝てるかしら?
蒼羅が固まってる間に回り込んで抑え込む。
蒼「っは!? なんでこんな所にマリアが………」
マリアの手にしている服、私に抑え込まれている事、この状況からすべてを悟ったのだろう、もともと蒼白だった蒼羅の顔はさらに白くなった。
そして、マリアが近づいてきた時、
晴「蒼羅ー? ご飯まだー?」
梢「…………遅い」
二人が来た、まぁ、当たり前って言えば当たり前だけど、空気読め。
この状況にやはり硬直する二人。
マリアの体を淡い光が包み、もう二つのメイド服が現れ、次いでカチリと音が響く。
その意味を理解した三人は目を大きく開け、悲鳴を上げた。

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作者名:早苗 | 作成日時:2016年9月19日 9時

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