検索窓
今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:1,016 hit

裏6章ー進んでいく時間と虚無の巫女ー??side ページ12

かららん、ころん………。

ここは、どこ?
とても、なつかしいばしょ。
わすれられないばしょ。
かわいたおとがひびいていたのだが、わたしにはきがつかなかった。
とうめいながらすのおり。
まっしろいとりかごのなか。
てのひらには、ちいさながらすのたまがみえた。
それは、ちくちくといたみをともなってわたしのなかにはいっていく。
とっさにほおりなげようとしたが、おそかったことにきづいた。
なにもおもいだせない。
いったい、なにがあったのか。
じぶんのなまえも。
すべてがきょむにかえる。
わたしのなかのすべてが。
とりかごにとらえられているのもわすれて、ぼうぜんとゆびさきをみつめた。
そして、やっとめのまえにおんなのこがたっているのにきづいた。
まっくろなかみに、まっさおなひとみ。
それいがいはにんしきできないように、くらくしずんだかげ。
そのひとみにすいこまれそうになって、おんなのこがなにかいってるのがきづいた。
?「__やあ」
わ「……やあ?」
ゆっくりとみつめる。
みつめかえされたことにきづき、へんとうをまつ。
?「×××のこと、わかるかい?」
みみなりがなった。
わ「だぁ、れ?」
?「君の名前は、ノアだよ。ノア・スター」
わ「のあ、すたー?」
おんなのこのことばをくりかえした。
?「まずは、その鳥籠の整備と………教育かな?」
おんなのこはにがわらいをうかべた。




あれからどれくらい時間が立ったのだろう。
漢字を覚えたり、簡単な言葉を覚えたり、でも、どうしても鳥籠からは出られなかった。
ノアの知識欲は止まる事をしらない。
だから、ノアは外に出てみたい。
あと、ノアは自分で自分の姿を見たことがない。
時々、女の子がノアの髪を二つで上に結ってくれたから、ノアの髪はかなり長くて、真っ白なのが分かる。
あと、女の子は「主さま」と呼ぶように言い聞かされた。
どうしてかは知らない。
ノアは、いろんな事を学んだ。
教育された。
ご飯も普通においしかった。
そんなノアが唯一の楽しみにしていたのは、空想だ。
自分の頭の中にしか存在しない、仮初めの、偽りの世界。
そこには、おとぎ話のみんながたくさんいるんだ。
白雪姫、赤ずきん、アリス、メドゥーサ。
ヘンゼルとグレーテル、ナルキッソス、雪の女王。
いつしか、空想は「得意分野」となった。
ノアの頭の中の世界は、主さまにも共有された。
………ノア、は?
ノアって、だぁれ?

6章ー戻ってきた日常ー茜side→←6章ー戻ってきた日常ー梢side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 0.0/10 (0 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:ホラー的な何か , クトゥルフ風 , 中二病 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:早苗 | 作成日時:2016年9月19日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。