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1章ー始まりの時ー茜side ページ6
まるで幻覚でも視ているような気分だった。
薄く透けたような飴玉の葉も、
淡い桃色の木の実も、
金平糖のような星が空から降る景色も、
柔らかい光が差す満月も、
仲間達と手を繋いでいる事も。
目に映る全ての物が幻想的で、美しくって、優しくて、甘くって、虚ろだったから。
だって、そうでしょう？
何もないはずの虚空を視て美しいと思うなんて、
その光景にすがってしまいそうなんて、
本当に愚かで、
本当に憐れだから。
あぁ、でも仲間は本物なのかも。
だとしても私はこんなおかしな妄想野郎だったのかしら。
目を閉じたとき、いろんな思い出が走馬灯のように脳裏に蘇った。
蒼羅がご飯を作ってくれた事。
晴斗がおやつを分けてくれた事。
璢弧が梢をからかっていた事。
それを見た梢が璢弧に蹴りをいれた事。←
百香が指を指して笑っていた事。←
そして、僅かな意識の糸は、ぷつりと切れた。
1章ー始まりの時ー璢弧side→←1章ー始まりの時ー蒼羅side
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私の今日のおやつだよ♪byラファ※結構マニアックなの多いんで知りたかったらググるなりしてね！
トゥルトー・フロマージュ
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作者名：早苗 | 作成日時：2016年3月25日 14時
