2話目 案内 by神無月 ページ4
一期side
貴) ｢あのねっ兄さん!俺､またこうして兄さんと会えることが嬉しくて嬉しくて…!ねぇ､他の兄弟達は､いる?｣
はしゃぎながらそう言い笑みを向けてくる弟｡
憎らしい､弟とも呼びたくない｡
どうして､此処に来てしまったのだろう?
一) ｢いるとしても､貴方に会わせるわけがないでしょう?何を浮かれているんですか?…私達にした事､忘れたわけではあるまいな｣
あぁ､此奴の顔を見ているとあの日…主が亡くなられた日を思い出す｡
あぁ､苛々する｡早く済ませてしまいたい｡
貴) ｢…ごめんね､兄さん｡そうだよね､俺にはこうする資格ないの､分かってるから…｡怒らないで､殴らないで…お願い｣
私が言うと､奴は途端に黙る｡
その視線が
その声が
仕草が
何もかもが
気持ち悪い｡
一) ｢ほら､さっさと行きますよ｡早く｣
苛立ちながら､案内をした｡
一) ｢これで最後です｡それでは｣
主に言い渡された彼奴の部屋に案内して終了。
これで開放される｡
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貴方side
貴) ｢あのねっ兄さん!俺､またこうして兄さんと会えることが嬉しくて嬉しくて…!ねぇ､他の兄弟達は､いる?｣
本当に､兄さんに会えて嬉しかった｡
一) ｢いるとしても､貴方に会わせるわけがないでしょう?何を浮かれているんですか?…私達にした事､忘れたわけではあるまいな｣
本当は弟達にも会いたいけれど､それは兄さんが許してくれなかった｡
…きっと､会いたいと思っているのは俺だけで､皆は俺になんか会いたくないんだろう｡
兄さんだってそうだったんだ､弟達もきっとそうだろう｡
貴) ｢…ごめんね､兄さん｡そうだよね､俺にはこうする資格ないの､分かってるから…｡怒らないで､殴らないで…お願い｣
殴られると痛いんだ｡怒られると恐いんだ｡痛いのも恐いのも､嫌いなんだ｡そういう所､人の体って､人の心って不便だと思う｡
俺の言葉が気に入らなかったのか､兄さんの表情はどんどん険しくなる｡
一) ｢ほら､さっさと行きますよ｡早く｣
恐い｡
恐いよ､兄さん｡
一) ｢これで最後です｡それでは｣
そう言い兄さんは足早に行ってしまった｡
貴) ｢俺は暫く､部屋にいたほうがいいかな｣
小さな苦笑を浮かべて､俺は部屋の中へ入った｡
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れいにゃん(プロフ) - 夜桜狐さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです。これからも頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2016年11月2日 11時) (
レス) id: 67cb19b169 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜狐(プロフ) - 面白いです！ 続きが気になります！ (2016年10月31日 21時) (レス) id: c90e88cca6 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃん(プロフ) - こんのすけ二号さん» コメントありがとうございます!今の話が落ち着いたら鶴丸との絡み書きますね!w それとレス遅れてすみません… (2015年9月28日 19時) (レス) id: a618e215cf (このIDを非表示/違反報告)
こんのすけ二号 - 面白いですね！更新頑張ってください！そしてもっと鶴丸との絡みをしてほ((殴スミマセン（汗） (2015年9月16日 7時) (レス) id: f6ea566b76 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃん(プロフ) - キョロきど@白猫だとナギトさん» コメントありがとうございます…!これからも頑張ります! (2015年8月30日 23時) (レス) id: a618e215cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいにゃん 卍神無月卍 x他1人 | 作成日時：2015年8月7日 19時
