22話目 計画 by神無月 ページ25
貴方side
貴) ｢さて､と…なんつーか俺には似合わねぇな､此処｣
もっと住みやすい場所に変えてしまおうか｡
ﾄﾝ､と足を踏み入れる｡
その瞬間
草木は枯れ､地はひび割れ､社は傾いて｡
一瞬にして､朽ち果てた｡
貴) ｢ｸｸｯ…あぁいいや､このくらいが丁度いい｡さっきよりずっと住み心地がいいぜ｣
地がひび割れたお陰で浮き沈みしている石畳を歩き､暫く歩けば枯れた木々の奥に賽銭箱を見つけた｡
貴) ｢さて…暫くはここの改造だな｡一時的な隠れ家とはいえ最高に住みやすい環境にはしてぇからなぁ｣
ｷﾞｼ､と音を立てて賽銭箱に腰掛ける｡
探しに来ようが来まいがどちらでも構わない｡
…が､まぁ来た時にゃあおもてなしくらいしてやらねぇとな?
貴方side 終
NO side
朝餉を終え､部屋に戻る二人の少年｡
二人は部屋に着くなり､一つの机を挟み両端にお互い座った｡
そして片方の少年―鯰尾藤四郎は手を組み(所謂ゲン○ウポーズ的な何か)､真剣な面持ちで重たく口を開く｡
鯰) ｢…なぁ骨喰､今日のいち兄のあの態度､どう思う｣
骨) ｢…あれはあまり普段と変わらない態度であったと思うが｣
溜息混じりに呆れた様子で答えるもう片方の少年―骨喰藤四郎｡
しかし鯰尾はその様子にもめげず尚も質問を零した｡
鯰) ｢…A兄はどうして夜中なんかに出かけて今も帰ってこないんだと思う?｣
その言葉は､虚しく宙に消えた｡
暫く沈黙が流れる｡
不意に､骨喰が口を開いた｡
骨) ｢…それは俺にも分からない｡ただ､昨日の一件と兄弟達が関係しているのは確かだろう｣
鯰) ｢やっぱそう思うー?A兄は俺達の事も嫌いかなぁ｣
途端に体制を崩し間延びした声で鯰尾は答えた｡
骨) ｢多分､それはないと思う｡きっと他の兄弟たちに対してもそうだ｡嫌いではない､寧ろ好いてすらいる｡しかし此方が一方的に遠ざけているせいで､それが伝わらない｣
鯰) ｢どうしたら戻ってきてくれるかな…｣
骨) ｢…俺達に出来ることとは､何だろうな｡他の兄弟を説得することか､それとも兄弟を探すことか｣
それとも､と言いそこで一度言葉を切る｡
骨) ｢…その両方か｣
鯰) ｢俺達記憶ないせいで半分蚊帳の外みたいな感じだしね｡それに俺達じゃ､兄弟達の憎しみを､悲しみを､怒りを､拭い去ることは出来ない｡…だって｣
だって､俺達にはわからないから｡
主を奪われた憎しみが
怒りが
悲しみが｡
もうどうしたらいいのかなんて､分かんないよ｡
23話目 作戦開始 byれいにゃん→←21話目 兄弟 byれいにゃん
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れいにゃん(プロフ) - 夜桜狐さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです。これからも頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2016年11月2日 11時) (
レス) id: 67cb19b169 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜狐(プロフ) - 面白いです！ 続きが気になります！ (2016年10月31日 21時) (レス) id: c90e88cca6 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃん(プロフ) - こんのすけ二号さん» コメントありがとうございます!今の話が落ち着いたら鶴丸との絡み書きますね!w それとレス遅れてすみません… (2015年9月28日 19時) (レス) id: a618e215cf (このIDを非表示/違反報告)
こんのすけ二号 - 面白いですね！更新頑張ってください！そしてもっと鶴丸との絡みをしてほ((殴スミマセン（汗） (2015年9月16日 7時) (レス) id: f6ea566b76 (このIDを非表示/違反報告)
れいにゃん(プロフ) - キョロきど@白猫だとナギトさん» コメントありがとうございます…!これからも頑張ります! (2015年8月30日 23時) (レス) id: a618e215cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいにゃん 卍神無月卍 x他1人 | 作成日時：2015年8月7日 19時
