第172話:特別編�� ページ22
貴女side
「で？どうだった？」
『え？なにがですか？』
ランチタイムが過ぎて、手が空いた頃、黒川くんから声をかけられた
「俺からのホワイトデー」
勿論、黒川くんにはあげていない
そもそもなぜ私が貰ったのかも分からなくて
『あー…なんだかそういえば…彼が…』
そこまで言いかけてハッとした
し、しまった！と
「え！天宮さん彼氏いんの？」
『あっ、えっ…と』
彼氏くらいの表現なら…セーフだよね？
『居ますよ〜』
平然かつ大人対応をした
内心はドキドキだったけど
「ふーん」
『黒川くんは？』
話を変えようと、彼の話に切り替えた
「あー、俺？俺はねー」
『うん』
顔も整ってるし、おしゃべりも上手い
仕事もできるし…頭の回転も早い
きっとモテるだろーなー
なんて他人事で思っていると
「今失恋したわ〜」
『え？』
『今？』
「そ、目の前にいるあんた」
思わず持っていたお盆を落としかける
『なっ…』
「って言ったらどーする？」
私よりでかい身長
ゴツゴツした手で急に腕を引かれ、彼との距離が縮まった
まるで獲物を狩る肉食動物みたいな眼がきらりと光る
『どうって…』
「俺、結構本気だけど？」
耳元で囁かれ、思わず肩が震えた
『……』
『…大人をからかわないの！』
もー！と言いながら、ぐいっと彼の胸を押す
…びっくりした
内心はドキドキした
心臓に悪い！ほんと！
最近の若い子は凄いな…
私が押し返すと、ケラケラ笑いながら
「冗談じゃないんだけどなー」って言いながら厨房に行く
…なんだったんだろう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『んー！』
今日もよく頑張ったなー
大きく１回伸びをして、閉店した店の最終チェック
「オーナー、お疲れ様です！」
『お疲れ様です』
みんなが帰り、私も帰宅の準備をする
『…ぺくちしゅんっ』
…恥ずかしい、変なくしゃみが出た
よかった、誰もいなくて
そう思った瞬間
「なにそのくしゃみ」
後ろからいきなり抱き締められる
『ひぃっ』
「あはは、天宮さんほっそい」
『く、黒川くん？』
…またからかって
『もう今日は店終わったから早く帰らないと！明日も学校あるんだから…』
一向に離さない彼
『…黒川くん？』
「天宮さん、昼の話、ほんと？」
『え？』
「俺さ、」
そう言って近くなる顔
……え？
「…彼氏さんにはわりぃけど諦めきれないんだけど？」
掠めたようにほんの一瞬
彼の唇が私の唇に触れた───────
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雅 - eriiiさん、いつもありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。良かったらBGM素敵なやつを脳内再生しながら読んで頂けたら笑^^*引き続き、続きもよろしくお願い致します。 (2021年4月24日 22時) (
レス) id: 6254493976 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、素敵な感想ありがとうございます。今日更新しましたので、続きもぜひよろしければ^^*そう言って下さりとても嬉しいです。頑張りますね^^* (2021年4月24日 22時) (レス) id: 6254493976 (このIDを非表示/違反報告)
eriii(プロフ) - きゃー！！ドラマだったらここで絶対主題歌が流れて、次週に持ち越しの展開ですね！←読んでてめっちゃにやにやしちゃいました(*^^*) (2021年4月24日 6時) (レス) id: 5892b12f93 (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 夢主ちゃんの場所は、江口さんの隣だと感じてほしい。そして、いつも雅さんの素敵な書き方に感動しています。続きも頑張って下さい！ (2021年4月24日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 更新お疲れ様でした。ドキドキしながら読んでいきました。お互い想い合っているのになぁ…と思いながら、でも夢主ちゃんが何を感じで江口さんに駆け寄った時には胸にきました。全部思い出してないかもしれないけど (2021年4月23日 23時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅 | 作成日時：2021年3月28日 0時
