おまけ話��: afterstory ページ49
｢じゃあ、すみません、失礼します。｣
『すみません』
ぺこりと2人して頭を下げる
｢またね〜天宮ちゃーん｣
｢ばいばい〜いつかおじさん達と飲みにでも〜｣
｢ばいばい、雫ちゃん｣
そして2人はタクシーに乗り込み、
その場を後にした
何だか急に静かになる
残された3人は、小さくなっていくタクシーを見つめていた
｢えぐの彼女めっちゃいい子じゃん｣
｢いい子だったね〜｣
｢パイセンには勿体ないくらいですよね｣
…なんだか僕の心はぽっかりと空いてしまったような気がして
ふと、合流する前の会話を思い出す
｢…例えば、僕とか｣
一瞬びっくりしたように数回目を瞬きする
『ふふっ、それもいいかもしれないですね』
なんて笑う彼女を見て、
冗談として思われたみたい
結構本気だったんだけどなぁ〜
まぁ、でも
愚痴を言いながらも、その愚痴すら
ちゃんとご飯は食べているんでしょうか
とか、寝れてますかね？とか…
もう、結局は心配ばかりで
大好きなんだなって思わされてばかり
僕が入る余地なんて1ミリもなくて
｢おーい、宏太朗｣
｢あ、はい！｣
思い出していたら、安元さんに声をかけられ、
呼び戻された
｢酔いさめたから、良平と飲みなおすけどどうする？｣
｢あれ、観たいドラマあるんじゃないっけ？｣
…なんか、飲みたい気分だな
｢え〜僕も行っていいですか？｣
｢おぉ！行くか！｣
｢行こいこ〜｣
どこにする？って話してる2人を見ながら、
僕はもう一度タクシーが消えていった方向を見つめる
…大好きな先輩と、その先輩が大好きな人
2人ともなんだか不器用で
世話を焼きたくなる人
…とっても素敵な人達で、お似合いのカップル
チクリと胸が痛む
店に入る前に鳴いていた蜩はもう居ない
きこえるのは夏夜に響く虫の声
嗚呼、秋が来るんだなぁ
きっとこの花の種は、芽吹くことはなく
花が咲くことも無い
種が植えるのが遅かったのだろう
…なんで気づかなかったんだろう
もっと早く気づいていれば、花は咲いたのかな
きっとこのまま秋を迎えて冬が来る
…僕の春はまだ来ない、かぁ〜
｢まぁ、まだ、芽吹く前に気づけてよかった｣
──今はきっと春を待っているだけだから
もうすぐ、秋が来て冬が来る
…ポインセチアでもあげようかな
花好きの彼女は気付くだろう
…パイセンには分からないだろうけど
｢宏太朗〜いくよ｣ ｢はーい｣
…大好きな二人の幸せを願って
…パイセン、ポインセチアの花言葉はね？
──祝福、ですよ
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雅 - Aさん» Aさん、コメントありがとうございます。・・・好きな場面まで！ありがとうございます。感想を言って下さるのはとても嬉しいです。今後の参考にさせていただきますね。 (2020年11月26日 0時) (
レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、最後まで読んでくださりありがとうございました(*^^*) (2020年11月25日 23時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - afterstoryもとっても素敵でした！！個人的に花言葉入ってるのがすごく好きできゅんってしました；； (2020年11月25日 12時) (レス) id: a957c976a9 (このIDを非表示/違反報告)
サチ - こちらこそ、素敵な作品を作って頂きありがとうございました！リクエストした宏太朗くんの話も素敵でした！２人の幸せが伝わる感じでした(^^) (2020年11月24日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、リクエストありがとうございました。おまけ話は完結させて頂きました。毎回コメントもありがとうございます。こちらの作品はこれで全て終わりとなりました。今まで読んでくださり大変ありがとうございました。 (2020年11月23日 23時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅 | 作成日時：2020年10月21日 22時
