第194話 ページ44
俺たちが来た階では、海月たちが綺麗にライトアップされて泳いでる水槽の空間だった
ドーム状になっているため、水槽に包まれる
まるで水中散歩しているような感覚になる
幻想的な海月たちに、再び時を忘れそうになる
｢ねぇ｣
『うん？』
｢なんでここに居たの？｣
『ここ綺麗で1番みたかったから』
｢へぇ〜｣
『あら、なんだか嬉しそうですね？』
｢……俺さ｣
『はい』
｢海月って好きなんだよね｣
『へ〜』
｢興味無さそう｣
『ありますよ』
｢…なんか一緒で…ちょっと嬉しかった｣
『それは…』
ふと会話をやめた彼女が俺の方を見る
『それは…嬉しいかもですね』
そう言うとにっこりと笑う
｢そうだね｣
…俺らの関係はまだ歪だけど
一つ一つこうやって確かめていって
一つ一つこうして嬉しさを共感出来たらいいなって…そう思う
真ん中にまた座ってみれるようなベンチがあって、そこに2人で腰かける
『海月って不思議ですよね』
｢ねー｣
『体のほとんど水なんですものね…』
｢食べるとコリコリするのにね｣
『あ〜！水族館で食べる話はタブーですよ』
ってイタズラっ子のように茶化してくる
『…そんな水分で出来ているなら、悲しくって泣いてしまったら…消えてしまうのかな』
海月って夏は沢山いるのに急に見なくなりますよね、と彼女は言う
たまに彼女は不思議なことを言う
｢悲しいも何もないでしょ｣
『ふふっ、江口さんは現実的ですね？』
｢え〜？意外に夢見がちよ？｣
『あ〜意外にロマンチストですもんね？』
｢…なんかバカにされた気分｣
『あはは』
また再び2人でぼぉ〜と海月をみつめる
静かに まるで老後の楽しみみたいに
ただ淡々と
｢…雫さんは？｣
『え？』
｢……消えちゃうの？｣
俺は水槽をみたまま問う
『なんでですか？』
｢たまに凄く悲しそうだから｣
『……』
｢たまに、消えちゃうのかなって思う｣
海月みたいに そこにいたはずなのに
あったはずなのに いつかは居なくなってしまうのかなって
『……江口さん』
｢うん？｣
名前を呼ばれたので、彼女の方を見ると
手でなにやら四角を作り目まで持っていく
｢え、なになに｣
『…はい、チーズ』
｢え？笑｣
『うーん写真とれないのも厄介ですね』
｢え？まさか…｣
…カメラのつもりだった？笑
『思い出くらい心に残しておきたいですよね』
｢……なにそれ｣
『ふふっ、笑いますか？』
｢いや…すげぇ可愛い｣
あ、でも撮り直し要求
2人で写っていないから
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雅 - サチさん» サチさん、ありがとうございます。とりあえず第4章がいっぱいになりましたので、5章までいきそうです。長くなってしまいましたが、いつもコメントを下さりありがとうございます(*^^*) (2020年10月19日 23時) (
レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 読みます！読みます！ゆっくり更新でも大丈夫です！完結まで頑張って下さい。楽しみに毎回待っています(^^) (2020年10月19日 22時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、ありがとうございます！(*^^*)はい！後半編です。また、作品自体終盤ですので、ゆっくり更新ですが読んでくださると嬉しいです(*^^*)本当にいつもコメントありがとうございます！ (2020年10月19日 18時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 連投すみません。今回も沢山の更新だったので、嬉しかったです(^^)お疲れ様でした！誕生日も後半ですかね？この後どうなるのか楽しみです！ (2020年10月18日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
サチ - ドキドキしましたが、流石です！そして、ほのぼのとした感じで良かったです！２人の会話の雰囲気？がとても好きです。 (2020年10月18日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅 | 作成日時：2020年9月19日 22時
