番外編�� ページ18
ページをめくって分かったこと
ページの端がシワシワになっていた
何度も読み返したのだろう
きっとこの本の持ち主は…
「僕と同じ場面が好き！！」
特にシワになっているページ
どこも僕が大好きな場面で
きっとこの本の持ち主とは話が合うな〜なんて
そんなことを思って見ていた
すると…
「ん？」
1枚の押し花で作られた栞が挟んであった
「オシャレな栞だな〜」
何気なく栞を裏返したり見ていた
「…このページって…」
栞が挟んであったページ
主人公の友人が、好きな人の幸せを願って
身を引くシーン
…なんだか
「……この本の持ち主に会って話しがしたいなぁ」
僕も本を読んでこのシーンに自分を重ねた
好きな人の幸せを誰よりも願うこの友人
その友人が何よりの主人公に感じたから
何となく
絶対しないことを僕はした
なぜだったのか
今でも分からない
ただ…
この本の持ち主に興味を持ったから
テーブルの上にあるオシャレな紙のコースター
そのコースターの裏側に
ちょっとばかり文字を書く
その書いたコースターを本に挟んで
名も知らない
あったこともない人へのメッセージを書いて──
“僕も好きです、この本。
だからどうか持ち主に戻りますように”
そう短い文章を添えて────
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
数日が経った頃
僕はまた彼女の店を訪れた
「…本、どうなったかな」
ココ最近、気にしていたこと
家に帰って改めて思った
なんで僕はあんなことをしたんだと
「持ち主、見たら気味悪がるよね…」
そう後悔して数日
気になって仕方がなくて
本の行方もどうなったかと
そう店を訪れた
日頃座らないカウンター席
前と同じであの席は空いていて
僕は前と同じ席に座った
荷物を置こうと足元の棚を触る
…ない
よかった、持ち主に戻ったのかな
そう安堵したが、すぐ様後悔がやってきた
「……あれ」
なんとなく、右側を触ったら
手に何かが当たる
「え、」
あの時と同じ本
「まさか、まだ持ち主に見つかってない？」
そうだ！コースターを抜こう！
そう思ってページをめくる
「…あれ」
コースターは…
あった
でも
僕の字でない
可愛らしい字で書かれた文
“この作品を好きな人に
拾ってもらえて嬉しいです”と────
そう、1枚のコースターが挟んであった
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雅 - サチさん» サチさん、お久しぶりです。いつもありがとうございます。番外編も宜しければ(*^^*) (2021年12月3日 23時) (
レス) id: 62c9195d0c (このIDを非表示/違反報告)
サチ - お久しぶりです。西山さん、何やら新しい出会いですかね？楽しみです😊 (2021年12月1日 8時) (レス) @page17 id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、いつもコメントありがとうございます。お久しぶりです。返信遅くなりすみません。こちらの作品も最後まで読んでくださりありがとうございます。また、何かの機会に読んでくだされば嬉しいです。いつも本当にありがとうございます。 (2021年9月24日 0時) (レス) id: 6254493976 (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 完結おめでとうございます！タイミングがなく、なかなか読めていなくて、完結に焦りました！でも、すごく素敵でした！本当にほっこりするお話しをありがとうございました！ (2021年9月18日 1時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅 | 作成日時：2021年8月11日 21時
