僕の秘密、キミのヒミツ。 (ページ8)

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宮館「お待たせ、行こうか。」

阿部「…うん、」

同じ大学に通っている、俺と翔太と阿部。

俺と翔太は同学年で、阿部は一つ下。

学部自体も同じで、俺らの方が年上なのにいろいろ教えてもらっている。

要は、それだけ秀才だってこと。

阿部「…じゃあ、また後でね。」

宮館「うん、遅れるかもしれないけど。」

阿部「…分かった。」

一旦阿部と分かれ、一コマ目の講義を受ける場所に向かう。

キミは人の目が怖くてずっと下を向いたまま、俺の腕をギュッと掴んでいる。

宮館「…大丈夫、ここにいるからね。」

そんな俺の言葉は、キミに届いているのかな。

宮館「何かあったら、なんでも言って？」

渡辺「…うん、」

講義はいつも後ろの出入り口に近い席で受ける。

何かあった時に、いつでもすぐに出られるようにするため。

教授にもちゃんと了承を得ている。

渡辺「…んっ、」

宮館「どうした、？」

講義の途中、軽く服の袖が引っ張られたことに気が付いた。

隣のキミは顔が真っ青になっていて、呼吸も速くなっていた。

宮館「…お願いします。」

電話を切ると、またキミに目線を落とした。

宮館「もうちょっとで、楽になるからね。」

ゆっくり頷いたキミは、忙しなく浅い呼吸を繰り返している。

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