僕の秘密、キミのヒミツ。 (ページ26)

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伊野尾「北斗をいじめたらタダじゃおかないんで。」

本当はダメなんだけど、学校に毎回伊野尾くんが着いてきてくれることになった。

なんでも、非常勤医師になったらしい。

松村「…伊野尾くんが非常勤になったのって、僕のせいだよね？」

伊野尾「何言ってんの？自由に生活してみたくなっただけだよ。」

松村「…本当に、？」

伊野尾「本当だよ。ずっと時間に縛られているのって、なんか疲れるじゃん？」

そうやって伊野尾くんは笑うけど、本当は僕のせいだってわかってる。

伊野尾くんは優しいから、僕なんかのために嘘をついてくれてる。

「松村くん、分からないことがあったら何でも聞いてね。」

松村「ありがとうございます。」

「松村くん、これやってくれる？分からなかったら聞いて？」

松村「うん、分かった。」

少しずつだけど、前に進めているのかな。

薮「北斗は最近、どうなの？」

？「…アイツ、少し笑顔が増えたみたいだな。友達と遊びに行くこともあるみたいだし。」

相変わらず僕じゃない時の記憶はない。

でも、僕の特性を理解してくれる人が、増えた。

それだけで少し、楽しく、安心感がある。

これからどんなことがあろうと、

“ボクはボク、キミもボク、”

ずっと一緒にこれから、闘っていこう。

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