どんなキミも、キミはキミ ページ21
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薮「…北斗、？」
？「はぁっ、？お前誰だよ。」
薮「…北斗、じゃないよな？」
？「…あぁ、アイツは今寝てる。しばらくは目覚めない、」
薮「なんで？」
？「…学校に行きたくないから、だってよ。」
薮「そんな、なんで…」
？「俺もよく知らねーよ、アイツ、それ以上何にも言わねーんだから、」
定期検診の今日、
いつもと様子が違うことに、すぐ気が付いた。
ぶっきらぼうで、口調も崩れていて。
こんな感じなのはきっと、
薮「…ストレスが溜まっちゃったのか、学校で何かあったのか、だな。」
家に帰せないとは分かっていた。
でも、
？「なんで俺がここに留まっていなきゃなんないんだよ。」
強い力で抵抗する。
そんなことを繰り返すこと、１時間。
何回も入れ代わり、
松村「…っ、」
薮「…北斗、！」
北斗は一瞬目を見開いた後、すぐに目を背けてしまった。
こりゃ、何か隠してるな。
薮「ほくと、？」
松村「…何、？」
薮「俺に話すこと、ない？」
松村「…別に話すことなんてないから、帰るね。」
薮「…北斗、」
伊野尾「…今はそっとしておいた方がよさそうだね。あの状況じゃ、話を聞いてもくれなさそう。」
薮「…頻繫に、連絡は取っておかなくちゃね。」
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作者名：田中葵李 | 作成日時：2020年1月12日 18時
