【ユーリ on ICE】銀盤の女王【ユーリ･プリセツキー】

episode36 ページ36

Aside



〜空きの控え室〜



[ｶﾞﾁｬ]



A「失礼します…」



「A！待ってたわよ！」



A「は……？」



なんで…なんでこの人がいるの…



A「私を…勝生家に押し付けて育児放棄した癖に……なんでここにいるの…」



「実の母親との再会でそんな事言わないで！会いたかったわぁ！」



私は一生会いたくなかった…
SPの前なのに……最悪…



A「今更母親面しないで…家の前に私が置かれてたなんて嘘吐かせて何がしたかったの…
しかもこの時期に…」



私がお母さん…勝生寛子さんに聞いてたのは、私は"家の前に捨てられていた"と言う嘘…
私は聞かされる前から知っていた…私が勝生家に押し付けられた子供だと…



実母「ちゃんと理由はあるのよ！
貴女には勇利君みたいにスケートが出来る子になってほしかったの、それが今はどう？
銀盤の女王と呼ばれる程の実力よ！だから会いに来たの
私と一緒に暮らしましょう？お母さんと一緒に」



この人の言うことは滅茶苦茶だった
つまり私は勝生家に"スケートだけで稼げる子供"にしてもらうために育児放棄をした
散々暴力を奮って監 禁していた癖に…



A「私はもうスケートだけで稼げる…だから貴方の金蔓になれと…
とても都合のいい話……逆に聞くけど私にメリットはあるの…？」



実母「メリット？そんなもの知らないわ、貴女は私のストレス発散機になってもらわないと困るのよ
金は稼げてストレス発散も出来る…なんていい子なの！」



腐ってる…仮にも自分の子供にそんな事言えるなんて…



A「私にはユーラチカさえいればそれでいい…私は貴方の金蔓にも発散機にもならない
さっさと消えて……二度と来ないで」



[ﾊﾟﾀﾝｯ]



「A!!」



A「ユーラチカ…」



ユーリ「次お前だぞ、頑張れよ」



嫌な時間ほど早く流れていく
アップも何も出来なかった…



A「…うん……頑張る…」



ユーリ「…A？」



声が震えるのと、集中出来ない事がはっきりとわかった

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