209…Yuta side… ページ9
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全然変わってなかった
あの頃の紫耀と。
やっと高校の時みたいに戻れたけど
相変わらず会おうとしない
Aとは。
「聞いたよ、卒業式。」
紫耀「こないだ海人にも言われた。
みんな知ってるんやね。」
「うん、廉と岸くんたち以外はね。」
紫耀「そっか。」
Aのこと気遣ったり紫耀のこと気遣ったり
紫耀がAのこと気遣ったり
きっと色んな思いが交錯して昔みたいには戻れないと思った
大人になる、ってこういうことか。
それでもやっぱりあの高校時代は
振り返ればいつだって輝いてる
正直戻りたい、とは思えないけど。
だって、みんなが片想いしてるあの状況を
もう一回味わうなんて俺にはできない
けど大人になった今だからこそ
違った形で、なんて思ったりする
だって、また会えたから。
「Aと会わないの？」
紫耀「会わへんよ。」
「なんで。」
紫耀「なんでかな。」
これか、海人の言ってたやつ。
紫耀いつも誤魔化す、って。
肝心なところでいつも飲み込んで
自分の気持ちはさらけ出さない
Aに告白した今でも紫耀は変わらない
.
「また、好きになるから？」
どうせ誤魔化すのなんて分かってる。
けど聞いておきたかった
数年経った今の、Aに対する気持ちを
.
.
紫耀「ははっ、もう何年も経ってんねんで？」
“好き”とか“好きじゃないとか”そういう核心には触れない
「Aさ、前みたいに戻りたいって言ってたみたいよ。」
紫耀「へ〜。」
興味ない、じゃなくて
興味ない、フリ。
またみんなで笑い合いたい、と
ただ純粋にそう思ってるだけなのに
全然本人には響いてないらしい
紫耀「なぁ、廉元気にしとる？」
「元気だよ。
Aとも仲良くやってる。」
紫耀「ほーん。」
あぁ。
なんだ、そっちかよ。
「廉のこと気にしてんだ、紫耀。」
その声に紫耀の目がゆっくりと俺を捕らえる
「廉とAのこと。」
追い打ち。
紫耀「神には敵わへんな。」
気の抜けた笑顔にこっちがホッとする
「そんなことだと思った。」
紫耀「廉知ってたやろ、俺がA好きだったの。
俺にもう気持ちがなくても嫌やん、廉は。
今さら俺がいてもいいことないから。」
どこまでお人好しなのは変わらない
それになんだよ
“俺にもう気持ちがなくても” って。
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Koko(プロフ) - 読んでいて止まらない！ドキドキしてワクワクしてヤバイくらいです。 (2019年2月27日 8時) (
レス) id: 6359401af5 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - MIZUHOさん» MIZUHOさん、いつもコメント頂きありがとうございます。最初から長いお付き合い、本当にありがたく、またとても心強いです。これからも心に響く作品になるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願い致します。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 22時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
MIZUHO(プロフ) - こんばんは。この作品の初めから全て読ませていただいています。読んでいてすごく感情移入？出来るくらい心に響いていつも楽しみにしています。第6弾も楽しみにしています！ (2018年2月26日 20時) (レス) id: 2f213f30c3 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - しのさん» しのさん、コメントありがとうございます。長編作品が故の不安もある中とても嬉しいお言葉ありがとうございます。これからもお付き合いよろしくお願い致します。第6弾は本日中に公開予定です、混乱させてしまい申し訳ありません。また是非コメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ぬれおかきさん» ぬれおかきさん、コメントありがとうございます。こちらの手違いで更新にミスがあり、本日中に第6弾の公開を予定しております。混乱させてしまい申し訳ありません。作品、楽しみにしていただいて嬉しいです、ありがとうございます。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年9月20日 15時
