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廉はきっと無理してた
けど、あんなに優しい顔をして強がる人
私は廉しか知らない。
本心は嫌なはずなのに不思議と背中を押された気がした
海人「…ねぇねぇ、A？あのさ」
『だーかーら。』
はぁ…また始まったよ。
『会わないんだ、って。
会わないのに言えないでしょ？』
分かりやすく不貞腐れる海人
海人「あーあ。
なんで来ないんだろうなぁ、紫耀。」
『…そんなの知らないし。』
内心ホッとしてた。
多分みんなの読み通り紫耀は私を避けてて
会わないように私たちの大学には来ないし
来なければ私は話さなくていいし
廉を傷付けないで済む、って思ってたから。
いいんだ、これで。
海人「けど、戻りたい気持ちはあるんだよね？Aも。」
『…う、ん。
まぁ、たのしかったしね高校。』
海人「よかった。」
その一言と一緒に海人の可愛い顔から
安心した表情がにじみ出る
海人「思ってないことAに言わせるのは
ちょっとダメだな、って思ってたから。」
“まぁ、頼んだの俺たちなんだけどね。”と海人は肩をすくめた
不思議だ。
誰も気付かないちょっとしたところに手を添える
これだから幼馴染は何年経っても離れられない。
『ありがと、海人。
けど大丈夫だよ、嘘じゃないし
それに、廉にもちゃんと言ってあるから。』
海人「えっ、廉なんだって…？」
『Aの好きにすればいい、って。
廉、優しいから。』
海人「そっか…ごめん、俺全然考えてなかった。」
下唇をギュッと噛んで俯く海人
『ううん、廉ちゃんと分かってくれたし
海人が気にすることじゃないよ、大丈夫。』
それになんだかんだ言ったって
紫耀と会うことがなきゃ私が話すこともないんだから
…もしかしたら、もう会わないかもしれないし。
海人「なんかあったらすぐ言ってね？
俺ちゃんと助けるからね？幼馴染なんだからね？」
真剣な目で私の肩を掴んで必死に訴えかける
黒目がちの犬のみたいな顔に思わず笑ってしまう
『あはは、大丈夫だって！
でも、ありがとうね、海人。』
笑顔を返すと満足そうに前に向き直る
そう、大丈夫なんだ。
大丈夫だった、私と廉は。
紫耀の話をした、あの日だって
“Aの好きにすればええよ。”
そう言って私の頭に手を置いて優しく微笑んでくれた
あの後もちっともギクシャクなんてしてないし
紫耀が戻って来たって私たちは変わらない。
自信を持てた気がした
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Koko(プロフ) - 読んでいて止まらない！ドキドキしてワクワクしてヤバイくらいです。 (2019年2月27日 8時) (
レス) id: 6359401af5 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - MIZUHOさん» MIZUHOさん、いつもコメント頂きありがとうございます。最初から長いお付き合い、本当にありがたく、またとても心強いです。これからも心に響く作品になるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願い致します。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 22時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
MIZUHO(プロフ) - こんばんは。この作品の初めから全て読ませていただいています。読んでいてすごく感情移入？出来るくらい心に響いていつも楽しみにしています。第6弾も楽しみにしています！ (2018年2月26日 20時) (レス) id: 2f213f30c3 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - しのさん» しのさん、コメントありがとうございます。長編作品が故の不安もある中とても嬉しいお言葉ありがとうございます。これからもお付き合いよろしくお願い致します。第6弾は本日中に公開予定です、混乱させてしまい申し訳ありません。また是非コメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ぬれおかきさん» ぬれおかきさん、コメントありがとうございます。こちらの手違いで更新にミスがあり、本日中に第6弾の公開を予定しております。混乱させてしまい申し訳ありません。作品、楽しみにしていただいて嬉しいです、ありがとうございます。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年9月20日 15時
